2020 Fiscal Year Research-status Report
幼児におけるネガティブではない泣きの表出と理解の発達
Project/Area Number |
17K04393
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Research Institution | Kyushu Lutheran College |
Principal Investigator |
和田 由美子 九州ルーテル学院大学, 人文学部, 教授 (70302362)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 幼児 / 泣き / 涙 / 発達 / 感情表出 / 感情理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は(1)幼児の泣きの表出に関する保護者への質問紙調査、(2)ネガティブではない泣きの理解に関する幼児への面接調査により、幼児におけるネガティブではない泣きの表出と理解の発達を明らかにすることを目的としている。面接調査の対象となる幼児のリクルートにあたっては、質問紙調査の対象の保護者に参加を呼びかけることとし、(1)と(2)は同年度にあわせて実施する計画で準備を進めてきた。平成31年度までは幼児への面接調査は対面での実施を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、Zoomによるリモート面接に切り替えることとした。平成31年度の時点の計画では、調査に用いる紙芝居のストーリーとして、A:ネガティブな出来事が起こり、その状況が解消されて泣く(仲良し3人組で仲間はずれが起こり、気まずくなったが仲直りする)、B:努力を重ねて努力が報われる(運動会までに跳び箱を頑張って練習し、本番で成功する)の2種類を準備していた。しかし、令和2年度の面接の実施方法変更に伴い、リモート調査では対面調査と比較して幼児の注意持続が困難になることが予想されたため、紙芝居のストーリーはBの一種類のみを用いることにした。また、面接調査時に保護者に回答してもらう「KIDS乳幼児発達スケール(用紙タイプC)」も、保護者の負担軽減のため、「理解言語」と「表出言語」の項目に限定することとした。 新型コロナウイルス感染症の影響でスケジュールの調整が難しく、令和2年度中の調査実施には至らなかったが、調査方法変更への対応はほぼ完了した。次年度は最終年度となるため、早期に調査を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、対面での面接調査からZoomを用いたリモート面接調査に切り替えることになったため、リモート面接のための新たな条件検討が必要となった。また、令和2年度は新型コロナ対応によって教育・学内業務量が著しく増加し、リモート面接のための時間確保が難しかったため、調査の実施を次年度に先送りすることにした。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う補助事業期間の延長の特例により、研究期間の1年延長を認めていただくことができたので、令和2年度の修正計画に基づきデータの収集を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
国際学会に参加しなかったことで旅費の未使用額、調査実施の遅れにより人件費・謝金の未使用額が生じている。保護者の質問紙のデータが十分に集まらない場合に備え、Web調査の一部を調査会社に依頼することを検討しており、未使用額はその費用に充てる予定である。
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