2020 Fiscal Year Annual Research Report
Using WISC-IV as a therapeutic intervention: refining collaboration model with parents and developing a manual
Project/Area Number |
17K04415
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
隈元 みちる 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (60379518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲月 聡子 日本福祉大学, その他部局等, 准教授 (50839892)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | WISC-IV / フィードバック / 協働的アセスメント / マニュアル |
Outline of Annual Research Achievements |
WISC-IVの協働的フィードバックのためのモデルおよびマニュアル作成のための第一段階として,WISC-Ⅳの実施状況の実態を把握することを目的に質問紙調査を行った。その結果,知能検査・発達検査の実施状況は,機関や個人によって大きく異なることが明らかになった。また,自由記述の結果から,心理職らが知能検査・発達検査の各段階において様々な側面に目を配り,クライアントそれぞれについての「個別の意味」に迫ろうとする様子が確認された。このことは,日本の心理職達がそれぞれの現場で,いかにクライアントを支援し検査を役立つものにできるかに腐心しているかを示しており,本研究が日本の心理職が目指す方向にあり寄与できる可能性を裏付けるものと考えられた。 並行して,アセスメントやTherapeutic/Collaborative Assessmentについて,国内外の専門家と議論を続けた。それにより,日本ではT/CAの認知度が未だ低いことから自らT/CAを求めてくるクライアントは非常に少ない現状があること,また心理検査(あるいは心理療法)そのものについても自ら求めるハードルが高いであろうことが確認され,日本ではまずはT/CAのエッセンスを取り入れていくことも有用であろうと考えられた。また,アセスメントへの動機づけやコミットメントの強さの個別性について議論がなされた。 ここまでの知見をもとに初学者でも活用可能なWISC-IVの協働的フィードバックのためのマニュアル試案がまとめられた。心理職の養成段階の方を対象としたマニュアル試案の講習会を実施し,インタビューとロールプレイによりその有効性を検証することとした。最終年度には,ロールプレイおよびインタビューの解析とその考察を行い,最終的なマニュアルを編纂した。
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Research Products
(3 results)