2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of reminiscence dramatherapy
Project/Area Number |
17K04422
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古賀 聡 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (00631269)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 回想ドラマ / 心理劇 / レジリエンス / 生活史の再編 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、成人期におけるレジリエンス(回復性、精神的柔軟性)の涵養と生活史の再編を視座とした回想ドラマ療法の開発を試みるものである。回想ドラマ療法は回想法と心理劇を統合した技法である。最終年度は回想ドラマの実施とその検証を行った。研究の成果は以下のとおりである。 回想ドラマの基盤となる心理劇技法の効果の検証を行った。大学生を対象として心理劇の実践を行い、自発性や対人関係における柔軟な対応力の涵養がなされるかどうかについて検証を行った。【「大学授業における心理劇五要素と基本技法の体験を通した気づき」、本庄恵・板井咲希・武元健斗・古賀聡・古川卓、第45回日本臨床心理劇学会大分大会、令和2年2月22日(土)~2月23(日)】 次に、今回の研究課題の主題である回想ドラマ療法を開発し、大学生を対象として検証を行った。回想刺激として写真イメージを用いる方法を考案し、その成果を検証した。【「大学生の家族理解を目指した回想ドラマ実践‐思い出の写真イメージによる工夫‐」岩男尚美・古賀聡、心理劇研究、42巻、51-65.】 さらに支援ニーズをもつ臨床群を対象にして回想ドラマの実践を試みた。脳性麻痺による肢体不自由児者を対象として回想ドラマの実践を行い、配慮点等を明らかにした。その成果は、次の2件の学会発表として報告した。【「心理リハビリテイションの集団療法におけるドラマアプローチを用いた展開」藤山奈々・金子有美・合原弥邑・本庄恵・古賀聡、2019年日本リハビリテイション心理学会学術大会】、【「ドラマに託された肢体不自由者のイメージの世界」藤山奈々・古賀 聡・金子有美・針塚緑樹、第45回日本臨床心理劇学会大分大会、令和2年2月22日(土)~2月23(日)】
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