2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Development of a Program to Prevent New Recruits of Child and Family Service Facilities from Resigning
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17K04428
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
村松 健司 首都大学東京, 学生サポートセンター, 教授 (00457813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 隼平 東洋学園大学, 人間科学部, 教授 (00453481)
妙木 浩之 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (30291529)
金丸 隆太 茨城大学, 教育学研究科, 准教授 (30361281)
坪井 裕子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (40421268)
波多江 洋介 白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (50526118)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 児童養護施設 / 離職 / 離職防止プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
「社会福祉施設の人材確保・育成に関する調査報告書」(全国社会福祉協議会社会福祉制度・予算対策委員会施設部会,2008)によると、児童養護施設における離職者の 51.7%が 30 歳までの比較的若い層であり、離職者の在籍年数は「1~3年未満」「3~5年未満」「5~10年未満」が 23.1%、 23.3%、28.9%と、新人はもとより、スタッフが中堅として施設運営に携わるまでに約8割が離職するという非常事が示されている。 本研究では、全国47の研究協力施設に「職務状況調査」というタイトルの質問紙調査を実施した。1~3年目までを「新人スタッフ」とし、新人スタッフには年に2回、比較群として全スタッフへの調査を年1回行った。「職務状況調査」はこれまでの尺度を児童養護施設に即した文言に入れ替え、職業性ストレス尺度、有能感尺度、バーンアウト尺度などを用いた。ここまでの研究からは、れまでの分析から、有能感は1年目から3年目まであまり差がなく、職業性ストレスとバーンアウトは1年目より、2・3 年目のスタッフが強く感じていると言うことが明らかとなった(統計的にも有意)。 さらに、バーンアウト尺度得点を高い群(高群)、低い群(低群)に分けて分析したところ、高群では約7割の者が「今の仕事を辞めたい」と回答した。次に職業性ストレス尺度得点の高群、低群をそれぞれ分析したところ、いずれの群にも「今の仕事を辞めたい」と思う者がほぼ同じ割合でいた。これらを踏まえると、バーンアウトしかけてからのアプローチでは離職を止めることができない可能性があり、ストレスを抱えている状況での 介入が必要と考えられる。ただ、本研究では高ストレスの者は、逆に周囲、とくに上司を頼りにしない傾向にあることが明らかになった。また、自由記述の分析では、離職と女性のライフサイクルの関連が示された。
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