2019 Fiscal Year Annual Research Report
A research on a stress-mitigation effect of playful experiences and its psycho-biological background.
Project/Area Number |
17K04436
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
橋本 久美 札幌国際大学, 人文学部, 教授 (30438410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜上 尚也 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (70221504)
中野 茂 札幌国際大学, 人文学部, 教授 (90183516)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 遊戯性尺度 / ストレス / 唾液中コルチゾール / ユーモア |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度までの研究では、大学生の遊び経験によるストレス緩和効果を実証した。今年度は、子ども時代の遊び経験がストレス緩和効果に影響するか否かを実験検証した。そこで、主体的な遊び経験を重視する方針のT幼稚園園児を対象に、性格形成に関する質問紙(幼児版遊戯性尺度:JPS-C、幼児気質質問紙:CBQ、好悪感情尺度:PANAS-C)を保護者に記入してもらい、生理的指標として登園と降園時の唾液中コルチゾール濃度を測定した。欠落・検体採取拒否を除く16名での結果は、JPS-Cのユーモア因子はストレス指標であるコルチゾール分泌量を一定に抑制する傾向が認められた。JPA-Cの合計得点はCBQの「接近」「なだまりやすさ」各尺度との正の相関が認められ、遊び傾向は性格特性の形成と関わっていた。PANAS-Cのポジティブ感情の高群は登園時のコルチゾール濃度が低い結果であった。結果より、T園での在園はユーモラス傾向が育ち、ストレスフリーな生活からコルチゾール濃度を抑制する傾向となると考えられる。コルチゾールは、CPSとの相関は認められなかった。CPSの自発的身体活動は、唾液中コルチゾールの一日変化量との間にr= -.58 (p<.05)の相関が認められた。従って、唾液中コルチゾールは日内変動があり午後には増加する傾向にあるが、園での自由な遊びはコルチゾールの減少に寄与すると考えられる。まず自発的な身体運動がコルチゾールの生成を抑制し、楽しさ感情が遊びを持続させると推測された。
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Research Products
(3 results)