2017 Fiscal Year Research-status Report
ネット上における攻撃行動の促進要因と抑制要因の検討
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17K04438
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森本 幸子 東北医科薬科大学, 教養教育センター, 准教授 (10398539)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | SNS / Twitter / 行動規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度はTwitter利用における行動規範尺度の作成と信頼性、妥当性の検討を目的とし、質問紙調査を実施した。 まず予備調査として、先行研究(水沼・菅原・池内, 2013)で作成された尺度の36項目に加えて、Twitter社のホームページ上に掲載されている使用ルールを参考に36項目を作成し、合計72項目について20名(平均年齢20.45±.83歳)を対象に質問紙調査を実施した。その結果、項目間相関がr=.90以上であった9項目を削除し、残った63項目をTwitter行動規範尺度とした。 次に、作成したTwitter行動規範尺度の内的整合性を検討するために、241名の大学生(男性89名、女性152名、平均年齢18.64±2.21歳)に調査を実施した。因子分析を行った結果、解釈のしやすさから「不適切な情報の投稿」、「ルール・マナー違反」、「重投稿」、「批判・ネガティブコメント」の4因子を抽出した。各因子のα係数を算出したところ、r=.87~.94であり、信頼性は十分であることが明らかとなった。 続いて、妥当性を検討するために、大学生63名(男性13名、女性50名、平均年齢19.18±2.47歳)を対象にバランス型社会的望ましさ反応尺度(BIDR-J)とミネソタ多面人格目録(MMPI)のL尺度、Twitter行動規範尺度を実施した。各尺度間の相関を検討したところ、「ルール・マナー違反」と「印象操作」(BIDR-J)、「L尺度」(MMPI)間に有意な正の相関係数が得られ、「批判・ネガティブコメント」と「印象操作」(BIDR-J)との間にも有意な正の相関係数が得られた。しかし、「不適切な情報の投稿」「重投稿」との間には有意な相関は得られず、Twitter行動規範尺度の妥当性は不十分であることが分かった。今後は項目内容を再検討し、妥当性を再検討する必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度の研究目的は、Twitter行動規範尺度を作成し、その信頼性と妥当性を検討することであった。信頼性については十分高い尺度を作成することができたが、妥当性は不十分であった。そのため再度尺度の項目内容を検討し、尺度を修正することが必要となったため、当初よりも多少研究の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
Twitter行動規範尺度の作成が遅れているため、今後は至急、尺度の項目内容の再検討を行うとともに、妥当性の検討方法についても見直す予定である。Twitter行動規範尺度の修正を終え次第、H30年度の計画通り、ウェブ調査を用いて、行動規範やパーソナリティ特性などの要因が、ネット上での攻撃性の促進や抑制に関与しているのかどうかについて検討したい。 調査参加者は、大学や専門学校での授業等を通じて募る方法とオープンウェブ型ウェブ調査の2通りで募り、被験者のパーソナリティ特性、Twitter利用時間・頻度と行動規範意識、ネット上での攻撃行動、現実場面での攻撃性との関係を6カ月ごとに追跡調査する予定である。
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Causes of Carryover |
H29年度は、作成したTwitter行動規範尺度の妥当性が不十分であり、研究の進行が遅れてしまった。そのため、研究成果を広く一般に報告するためのホームページの開設を延期したため、次年度使用額が生じた。 H30年度は、至急尺度の妥当性を再検討し、研究を計画通り遂行する予定である。研究成果報告のためのホームページもH30年度中には開設するため、次年度使用額をH30年度中に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)