2017 Fiscal Year Research-status Report
スーパーヴァイザー養成のためのメタ・スーパーヴィジョンに関する研究
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17K04447
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
福島 哲夫 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (60316916)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | メタ・スーパーヴィジョン / スーパーヴァイザー / スーパーヴァイジー / スーパーヴィジョン作業同盟 / カウンセラー自己効力感 |
Outline of Annual Research Achievements |
スーパーヴィジョンやメタスーパーヴィジョンに関する文献や先行研究を整理し、それをまもなく行われる初めての心理職の国家試験である「公認心理師」資格試験のための「公認心理士必携テキスト」の中に丁寧に紹介した。 さらに感情体験を深めるタイプの心理療法の代表であるAEDP(加速化体験力動療法)に関する個人スーパーヴィジョン、グループスーパーヴィジョン実践体験を重ねた。それはら新しいタイプのスーパーヴィジョンとそのメタ・スーパーヴィジョンの可能性を探ることにつながり、すでに行われている我が国の一般的なスーパーヴィジョンをより良いものにするための大きな示唆となった。 上記の体験から得たものは、日本心理臨床学会第36回大会でもライプ・スーパーヴィジョンを含む口頭発表として結実した。 また、それらと並行して実際のメタ・スーパーヴィジョンを2組のヴァイザー・ヴァイジーと継続的に実施し、かなりの効果を実感しているところである。客観的な効果に関しては、質問紙と自由記述アンケートを実施しながら、その効果を分析しているところである。 現在までに得られている実感としては、メタ・スーパーヴィジョンは単にスーパーヴィジョンのための研修にとどまらず、ヴァイザーである心理士の訓練の最終仕上げ段階に相当するということである。そして、それははからずも教育分析(訓練分析・教育カウンセリング)のテーマを引き継ぎつつ、より実践的に取り組む形になっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論研究、実践研究ともに順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後さらに実践例を増やして、定量的データと定性的(質的)データを増やすことで、そこから得られる知見の一般性を高めたい。 また、現在までに得られている実感としては、メタ・スーパーヴィジョンは単にスーパーヴィジョンのための研修にとどまらず、ヴァイザーである心理士の訓練の最終仕上げ段階に相当するということである。そして、それははからずも教育分析(訓練分析・教育カウンセリング)のテーマを引き継ぎつつ、より実践的に取り組む形になっている。そのため、これらを十分に意識し、「心理士の成長発達」や「心理士の職業的ライフサイクル」という、長期的な視点を持ったメタ・スーパーヴィジョンの実践を重ねていくとで、より質の高い実践研究として進めていくことができる可能性があるとともに、その必要性がある。
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Causes of Carryover |
研究初年度であり、国際学会において発表すべき成果がなかったので、交際学会参加を見送ったため。
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Research Products
(6 results)