2019 Fiscal Year Research-status Report
Muticultural asseement with UNIT2 and C-LIM in Japan
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17K04466
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| Research Institution | Rissho University |
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Principal Investigator |
島田 直子 立正大学, 心理学研究所, 客員研究員 (50596111)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 心理アセスメント / 外国につながる子ども / 認知能力評価 / 知能検査 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年、グローバル化が進み、異文化の影響を受ける子どもたちの心理・発達面のニーズが報告されている。子どもが抱えるこのような問題に対しては、心理アセスメントを行い、認知特性の評価を行うことも推奨されるが、現在、日本では、多様な文化背景の子どもたちに対する適切なアセスメントの手段がない。そこで本研究では、米国で文化や言語マイノリティの子どもたちに広く利用されている非言語性知能検査Universal Nonverbal Intelligence Test-Second Edition：UNIT2, Bracken & McCallum, 2016) の利用を含めた、包括的な多文化心理教育アセスメントモデルを開発することを目的とした。令和元年度は、多文化・多言語背景のある子どもの発達に関する研究やアセスメントに必要な聞き取り質問項目、支援者に必要な異文化対応能力等に関して文献研究を行った。結果については、日本学校心理学会第58回研修会にて情報提供を行った。また、前年度に引き続き、UNIT2のデータ収集を進め、収集したデータを整理した。加えて、米国に開発の背景がある日本の主要な検査について、その開発の元になった米国版検査が、米国内の文化言語マイノリティの子どもたちに、どのように利用されているかに着目し、文献研究を進めた。日本学校心理学会及び、米国学校心理学会（ボルティモア）に参加し、情報収集を行った。米国学校心理学会においては、多文化背景のある子どもの心理アセスメントや米国のアセスメントの実際について、現地の学校心理士と意見交換を行うとともに、C-LIMの開発者のセッションに参加し、C-LIMの利用方法に関する情報収集を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度は、前年度に引き続き、UNIT2のデータ収集を行った（UNT2：12件，WAIS-III：3件）。新型コロナウィルス感染拡大防止対策の影響もあり、データ収集はやや遅れているが、収集したデータについては、PC入力を含め整理することができた。さらに、多文化多言語に関する背景などのアセスメントにおける質問項目、検査得点の解釈に留意すべき多文化多言語背景のある子どもの発達に関する研究、支援者に必要な異文化対応能力などについて整理し、2019年11月3日筑波大学茗荷谷キャンパスにて行われた、日本学校心理学会第58回研修会の講師として、情報提供を行った。これまで、わが国で使用されている主要な認知特性検査のうち、米国に開発の背景がある検査を対象として、その米国版が米国内の文化言語マイノリティの子どもたちに利用される方法に着目して、文献研究を進めてきたが、本年度は、平成30年度末に、米国でC-LIMの開発者と直接意見交換を行った際に得た情報等を加味し、新たに研究を追加するなど、米国版検査の利用方法についての研究を深めた。2020年2月には、米国ボルティモアにて開催された、米国学校心理学会に参加し、C-LIMの開発者であるDr. Ortizのセッションに参加するとともに、多文化アセスメントの研修会に参加するなど、米国における多文化多言語背景のある子どものアセスメントに関して研究を深めた。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、昨今の社会情勢により、ソーシャルディスタンスが求められる状況にあるため、そのような状況を考慮して、可能な時期にUNIT2およびWAIS/WISCのデータ収集を再開し、完了する。また、UNIT2を利用した事例研究についても実施を予定しているが、同様の理由で、実施時期と実施方法について慎重に判断して行う予定である。UNIT2については、収集したデータをまとめ、統計分析を進める。分析結果について、国内学会の研究発表及び、国際誌への投稿の準備を行う。米国の多文化・多言語背景のある子どものアセスメントにおける認知特性検査の活用方法についても、資料として国内誌への投稿の準備を行う。
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| Causes of Carryover |
本年度の予算は、ほぼ計画通りに使用したが、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の影響もあり、データ収集が当初よりやや遅れているため、そのために確保しておいた予算に変更が生じた。令和2年度は、UNIT2及びWAISおよびWISCのデータ収集を継続するため、調査実施の謝金及び謝礼支払いのための経費、資料整理のための人件費として使用する予定である。本研究の結果を国際誌へ投稿するための準備として、英文原稿校正費を必要とする。また、昨今の社会的状況を考慮し、慎重に判断した上で、2021年2月に開催予定の米国学校心理学会（ソルトレイクシティ）等の、国内外の学会への参加を検討しているため、その場合の、学会参加費と旅費が必要となる。
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Research Products
(4 results)
