2020 Fiscal Year Annual Research Report
Changes in Needs and Expectations of Support for Siblings of People with Disabilities - A comparative study between Japan, China and Taiwan
Project/Area Number |
17K04472
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
吉 げん洪 立命館大学, 人間科学研究科, 教授 (60288694)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 援助ニーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度において、質的分析によって得られた結果に基づいて、日本語版と中国語版の「障がいのある同胞を持つきょうだい援助ニーズと期待サービス尺度」を作成した。台湾で予備調査を行ってから、日本、中国、および台湾のきょうだいを対象に本調査を行い、各地で順調にデータ収集をした。 令和2年度において、コロナ禍の中、オンラインで北海道、愛知、岡山など各地のきょうだい会の集まりに参加した。障がい児・者と同居しているきょうたいから狭い生活空間の中で、これまで敢えて回避している気持ちのズレなどに直面させられ、家族関係について改めて考え直している語りや、またグループルームなどで生活している障がい児・者の集団感染に関する心配を聴かせてもらった。そして、親なき後のきょうだいとしての使命感、責任感について改めて考えさせられているという報告が多かった。 2020年11月に開かれる日本心理臨床学会第39回大会において、「成人期きょうだいの援助ニーズに関する日中台比較研究」について学会発表を行った。「親役割代行」という援助ニーズは日中台で共通して見られた。つまり、親の期待に沿って障がい児の世話に協力するなど、きょうだいが早めに自律する傾向がある。また、日中台において、家族への期待より周囲への期待が高いという結果に基づき、援助者は福祉やコミュニティなどの資源を取り入れ、協同エンパワーメント(collaborative empowerment) を行っていく必要性が示唆された。
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Research Products
(1 results)