2021 Fiscal Year Research-status Report
社会的立場と性ホルモンの交互作用による注意制御の適応的メカニズムの解明
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17K04511
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Research Institution | Kobe Shinwa Women's University |
Principal Investigator |
犬飼 朋恵 神戸親和女子大学, 文学部, 准教授 (10531684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 純一郎 北海道大学, 文学研究院, 教授 (30322241)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 注意制御 / 性ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により,当初予定していた唾液による性ホルモンの測定を伴う実験の実施が難しくなった。そのため,幼児を対象に性ホルモンが注意機能に及ぼす影響を検討する実験に計画を大幅に変更した。性ホルモンは,指の長さ比を計測することにより,胎児期のテストステロンの分泌量を推測した。注意機能を測定する課題として,注意の捕捉と注意の瞬き課題を用いた。4歳から6歳の幼児を対象に行うため,指の長さ比の測定方法の確認,使用する刺激の選定や実験条件を決定する目的で実験を行った。指の長さ比の測定に関しては問題は認められなかったが,実験条件等には改善点が認められた。特に課題を最後まで遂行できるような刺激の工夫や遂行にかかる時間の短縮,難易度を調整するために刺激の提示時間などを再検討する必要が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた唾液の測定や実験環境の確保が困難になったため,研究計画の大幅な見直しが求められた。それに伴い実験対象者を大学生から幼児に変更したため,実験に使用する刺激の選定などを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の実験を踏まえ,刺激を新たに用意し実験条件を変更した上で,幼児を対象に性ホルモンが注意機能に及ぼす影響について検討を行う。これにより,胎児期の性ホルモンの分泌量が注意機能に与える影響を発達的観点から明らかにする。
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Causes of Carryover |
唾液を採取することにより性ホルモンの分泌量を測定することを計画していたが,感染症対策の観点から計画の見直しを大幅に行った。これにより実験に遅れが生じたため,次年度使用額が生じた。今年度は実験を行うための器材の購入や実施に伴う経費に当てる予定である。
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