2018 Fiscal Year Research-status Report
認知負荷と回避動機づけに注目した欺きの認知過程の解明
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17K04513
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
松田 いづみ 科学警察研究所, 法科学第四部, 主任研究官 (80356162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入戸野 宏 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (20304371)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 接近-回避傾向 / 隠匿情報検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの脳波を用いた研究から,隠匿情報検査において,事件に関連する項目を隠そうとすると,その項目に対して右前頭皮質が賦活することがわかった(Matsuda & Nittono, 2018)。この賦活は,覚醒の上昇を抑えようとする認知処理や回避動機づけに関連すると推測される。しかし,参加者が隠そうとする項目を回避したいと感じているのか,実際に回避する行動がみられるのかは,まだわかっていなかった。 そこで本年度は,隠そうとする項目を回避する行動傾向があるのかを,潜在連合テストのひとつであるマネキン課題(Krieglmeyer & Deutsch, 2010)を用いて検討した。さらに,隠そうとする項目に対する主観的な接近-回避傾向を,質問紙で測定した。 成人47名が実験に参加した。参加者は,一つの物品を盗んだ。その後,その物品名を含むマネキン課題を行った。各物品名にマネキンを接近させるときにかかる時間と回避させるときにかかる時間を比べた。また,課題後,各物品名に対する主観的な接近-回避傾向を,Visual Analog Scaleにより測定した。 その結果,関連項目(窃盗品名)に対しては,主観的には回避傾向を示すが,行動的には(非関連項目と比べて)接近傾向を示すことがわかった。隠匿情報は,顕在的には避けたいと答えても,潜在的には接近行動と結びついている可能性がある。模擬的に盗んで隠している項目に対する自己関連性の高さが,このような接近傾向の背景にあるのかもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた,隠蔽情報に対する接近-回避傾向を行動・主観的側面から測定する実験について,当初の予定どおりに実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を論文にまとめ,国際誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた装置が不要になったため。
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Research Products
(4 results)