2018 Fiscal Year Research-status Report
三分岐型から二分岐型への中等学校制度改革に伴うドイツ教育評価制度の再編と機能変容
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17K04568
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| Research Institution | Hiroshima City University |
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Principal Investigator |
卜部 匡司 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (30452600)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | ドイツ / 教育評価 / 中等学校制度 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ドイツの教育評価制度の再編プロセスを解明したうえで、その制度の機能的変容を明らかにすることである。本研究では、平成29年度から5年間かけて、①中等学校制度の改革プロセスの解明、②教育評価制度の再編過程の解明、③教育評価に関する理論モデルの検討、④教育評価制度の再編に伴う機能分析の4 つの目標を達成するため、①文献資料による基礎調査（中等学校制度の改革や教育評価制度の再編に関連する政策資料、教育評価関連の文献など）、②現地調査（諸州の教育政策担当者、研究者、学校長・教員などへのインタビュー調査など）を行い、それらのデータに基づいて、③機能分析（理論的考察）を行う計画である。
その2年目となる平成30年度は、文献資料による基礎調査をもとに、とりわけエアランゲン大学、テュービンゲン大学ならびにバンベルク大学において、2014 年以降の制度改革や教育評価の関連文献や資料を収集し、新たな改革動向の考察に着手した。それをもとに、平成30年度は、ドイツにおける教師の評価観の特質について、わが国との比較において考察し、成果発表を行った。さらに、教育評価制度の機能分析に関する方法論の最新動向について、抽象的な比較準拠点に基づいて、対象の機能およびそれと機能的に等価なものを記述するというシステム論の研究手法を手がかりに、昨年度に引き続き、バンベルク大学での研究討議ならびにワインガーテン教育大学との遠隔会議を実施した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の２年目に該当する平成30年度は、当初の計画通り文献資料を収集することができ、現地の研究者との討議も数回にわたって行うことができたため、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、中等学校制度の再編に伴う教育評価の制度的変容について、関連する文献や文書、報告書などの資料を収集する。その際、今後はとりわけニーダーザクセン州およびラインラント・プファルツ州における改革動向を中心に調査を進める予定である。それと並行して、教育評価（Schuelerbeurteilung）や制度論（Bildungssystem）、教育改革（Bildungsreform）に関する理論についての近刊文献にもアクセスする。さらにバンベルク大学人間科学部教育学科を拠点に、ドイツの研究者との討議を丁寧に重ね、批判的な視点を踏まえながら研究を進めていく計画である。その成果は、平成31（令和元）年度末に開催予定のドイツ教育学会（DGfE-Kongress）で発表する予定である。
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