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2017 Fiscal Year Research-status Report

Possibility and problem of " interactive practice" in active learning of the junior high school

Research Project

Project/Area Number 17K04589
Research InstitutionShitennoji University

Principal Investigator

山田 綾  四天王寺大学, 教育学部, 教授 (50174701)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 瓦林 亜希子  北陸大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (10780249)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywordsフレネ教育 / ビヤンヴェイヤンス / 社会に開かれた教育課程 / 生活教育 / 問題解決的学習過程 / 主体と協働 / 対話的実践 / カリキュラム・マネジメント
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、以下を中心に行った。
一つは、世界で最初のフレネ中等教育実験学校であるCLEFの実践について実践記録や文献から,授業を通して生徒を知/文化の制作者・表現者=「主体」にするしくみを検討した。CLEFでは,生徒が生活の中で得た興味や関心から出発し,教科で学ぶことと自分が考えることを結びつけるようにしくみがつくられている。仏語、英語、地理歴史、数学、技術、美術、情報科学の教師たちが協力し合い、生徒一人ひとりの個別学習と教科学習がつながるように教育課程をつくり、日々の授業をつくっている。近年,その根幹にある主体的で協働的な学びを組織する教育哲学として“ビヤンヴェイヤンス”が注目されている。
二つ目に,大正自由教育運動の流れを組み,70年以上に渡り生活教育を実践してきた愛知教育大学附属岡崎中学校の授業を参観・記録・分析した。ここでは,中学校の全教科の授業を「問題解決的過程」で展開することにより,教科学習のなかで生徒が生活の中で得た興味や関心から出発して,教科で学ぶことと自分が考えることを結びつけ,かつ一人ひとりの個別学習がつながるしくみがつくられている。よって,CLEFと愛知教育大学附属中学校のしくみと構造は異なっているが,カリキュラム・マネジメントにおける共通点がみられる。
三つ目に,オルタナティブ教育がヨーロッパでどのように展開されているのか,そのなかにあってフレネ教育はどのように捉えられ展開されているのか,視察した。視察先は,「教育の自由」を実現する教育制度によりオルタナティブ教育が積極的に展開されているオランダと,ナショナル・カリキュラムの改訂により子どもによる教科横断的なテーマ学習が重視されることになったフィンランドである。オランダでは,フレネ教育とイエナ・プランを実践している学校を視察し、両者を取り入れた実践づくりを試みている実践研究組織を取材した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度は,CLEFと日本の中学校の比較研究を進めるための前段階として,それぞれの実践的取り組みの整理を行い,フレネ教育というオルタナティブ教育がどのようにヨーロッパで評価されているのか,比較研究の前段階としての取り組みについては着手したものの,前段階に留まったといえる。比較分析を行うためには,さらにCLEFと愛知教育大学附属岡崎中学校の実践検討を深める必要がある。そのためには,CLEFと愛知教育大学附属岡崎中学校の視察,特に教師,保護者,生徒,卒業生などの聴き取り調査が必要である。現在,フレネ教育の中等実験クラスがマルセイユ(フランス)にも誕生しているが,現地視察の資金と時間に限りがあり,着手できなかった。加えて,日本におけるオルタナティブ・スクールの視察と動向把握も実現できていない。これらを今年度に実施していく必要がある。

Strategy for Future Research Activity

フレネ教育の中等実験学校であるCLEFと「生活教育」を実践してきた愛知教育大学附属岡崎中学校では,生徒の生活のなかの興味・関心から始めて個別学習と教科学習がつながるように教育課程がつくられている。両者の詳しい構造は異なっているものの、そこには共通の理念がある。このしくみにおける,教師と生徒たちの協働を引き出す対話的実践の役割や意味,可能性とそれを引き出すしくみについて整理する必要がある。
そのために,今年度は,下記を実施する。
第一に,「両者の対話的実践」の特徴両者の比較を踏み込んで行うため,教員,保護者,生徒,卒業生,実験学校の存続・維持に関わる視学官などにインタビュー調査を行う。
第二に,フレネの中等実験クラスがマルセイユの公立中学校内にもつくられている。CCEF(Classes Coopératives Exprimentales Freinet) =「フレネ教育実験協働クラス」を視察し,教員,生徒,実験クラスの設立に関わった視学官などにインタビュー調査を行い,オルタナティブ教育の動向について把握する。
第三に,日本においても,フレネ教育をはじめとするオルタナティブ教育を視察し,動向把握に努める。

Causes of Carryover

平成30年3月の出張予定が,所用により実行できなかったため残金が生じた。
次年度,調査出張に使用する予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2018 2017

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 子どもの願いに応える教科内容・教材研究を2018

    • Author(s)
      山田 綾
    • Journal Title

      教育

      Volume: 2月号 Pages: 43-50

  • [Journal Article] すべての子どもを受け入れる教育方法”の日仏における歴史と思想2018

    • Author(s)
      瓦林亜希子
    • Journal Title

      北陸大学紀要

      Volume: 第44号 Pages: 16-27

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 日本における子ども中心主義から生まれた教育方法とカリキュラムの理念に関する2018

    • Author(s)
      瓦林亜希子・田中昌弥
    • Journal Title

      都留文科大学教職支援センター年報

      Volume: 2018年 Pages: 5-16

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 多様な価値観を前提とした原子力・放射線教育の課題2017

    • Author(s)
      梅原利夫,三石初雄,坂井俊樹,山田綾,子安潤,三上昭彦
    • Organizer
      日本教育学会
  • [Book] 地域を生きる子どもと教師2017

    • Author(s)
      中野譲,竹内常一,山田 綾
    • Total Pages
      231
    • Publisher
      高文研
    • ISBN
      978-4-87498-631-8

URL: 

Published: 2018-12-17  

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