2017 Fiscal Year Research-status Report
地域づくり主体の形成に資する地域特性の抽出とルーブリック評価に関する研究
Project/Area Number |
17K04613
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
蜂屋 大八 金沢大学, 地域連携推進センター, 准教授 (10637739)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉瀬井 恵子 金沢大学, 地域連携推進センター, 連携研究員 (40793047)
中沢 正江 京都産業大学, 共通教育推進機構, 助教 (80779190)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 地域づくり主体 / 地域への貢献度 / シンボル / 自尊感情 / 承認欲求 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、グループごとの到達目標の確認、研究計画の調整を行い、研究体制を確立した。期間を通じて2回、全メンバーが一堂に会してのミーティングを行ったほか、グループメンバーのミーティングや電子メール等での打ち合わせを含めて、これまでメンバーが取り組んできた調査・研究の成果を確認すると共に、事業期間を通じて明らかにする項目の整理を行った。これまでの検討の中から「社会デザイン」のキーワードを仮説的に導き、次年度以降に行う地域志向人材の意識調査、ルーブリック策定の起点とすべく議論を重ねた。 今年度は、「課題1) :地域づくり主体に共通する学習経験、地域に対する視点を聴取し、意識変容要素を抽出」に取りかかった。具体的には、金沢大学能登里山里海研究部門と協力し、各地の地域おこし人材を養成してきた「里山・里海マイスター育成事業」の修了者を対象とするアンケート調査を企画した。出身地域、学歴・職歴、年齢・性別、受講動機、現在の状況(職業)、受講したプログラムの成果等に対する外形的調査を行い、その結果に基づいて、プログラムの学習評価を行うこことし、高等教育研究において行われる教育プログラムのアウトカム評価の手法と観点を採り入れ、受講以前の学習履歴やこれまで暮らしてきた地域特性が、プログラムの学習(アウトカム)を経て、現在の状況(職業や地域活動)とどのように関連したかを分析すべくアンケートを設計した。 このアンケートの分析結果を翌年度以降のルーブリック策定に結びつけるため、設問項目の検討などの設計を重点的に行ってきた。期間を通じて、次年度に行うプログラム修了者を対象としたライフヒストリー調査の内容・設問、インタビューへの姿勢や留意点等について研究メンバー間での共通理解を得てアンケートの完成をみることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
異なる分野の研究者で構成する比較的若いチームであるため、アンケートの設計に関する意見の集約・調整・項目策定への反映に時間を要した。結果として、時間をかけた分、より良い設計ができ、本研究の到達点(仮説)を見すえたアンケートを作ることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
二年目(30年度)は、年度当初からアンケートを実施するとともに、メンバーグループ間の検討をこまめに行い、機動的な研究推進を図る。アンケートの分析から、抽出した人材を対象とするヒアリングでの検証までを迅速に行う。この時点までの成果を元に、アドバイザーによる評価検討会議を年度末に行い、後半の研究期間の方向性を調整し、期間内に研究成果をまとめるような方策をとっていく。
|
Causes of Carryover |
ヒアリング等で用いるモバイルPCを購入する予定で積算していたが、分担者の1名が代替可能な機器を既に有していたため、購入しなかった。30年度は、アンケートの集計や分析等のため、より頻繁に対面する必要があり、繰り越した経費は旅費として有効に使用していく計画である。
|
Research Products
(2 results)