2018 Fiscal Year Research-status Report
Envisioning the concept of 'academic-ness' in exploring academic profession
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17K04691
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 万知 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (10534901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 慎治 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 主任研究官 (00598534)
丸山 和昭 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (20582886)
杉原 真晃 聖心女子大学, 文学部, 准教授 (30379028)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アカデミック・アイデンティティ / 大学教授職 / 専門職 / 集合的アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研では,大学教員足らしめるものはなにか,というテーマについて話をする場を提供することを一つの目標としていたが,2018年9月19日から21日の間にInternational Academic Identities Conference 2018(IAIC)を開催することによってこれを実現した。アカデミック・アイデンティティを一つの視点として,大学教授職や大学院教育,大学のあり方などを探求する高等教育関係者が集まり(99名参加,内海外からの参加者77名),3日間に渡り様々な議論を展開した。基調講演に,日本から羽田貴史名誉教授,シンガポールからSwee Lin Ho博士,イギリスからBruce Macfarlane教授を招聘し,歴史,社会人類学,教育哲学の視点から大学教員,大学を取り巻く環境,学生のアカデミックフリーダムに関する議論を行った。IAICはこれまで欧米諸国での開催であったため,アジアの高等教育の状況を踏まえた議論となったことで,大学教員という仕事や大学という組織を考える際の新しい視点を提供することとなり,各研究発表の議論の発展に貢献することができた。また,IAICに向けて,一般社会における大学教員のイメージ調査および教員に対する聞き取り調査を実施し,その成果を報告することができた。 調査およびIAICでの議論を踏まえ,今後は,集合的アイデンティティという概念をひとつの切り口として,大学教員らしさについての探求を深めていくことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査,国際会議を実施できたという点においては,概ね順調に進展していると考えられる。しかし,国際会議では,日本人研究者と海外の研究者との交流を通じて,大学教員らしさに関する視点の差を把握したかったが,残念ながら日本人の参加者が少なく,主に,欧米の議論に終始してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
一般社会における大学教員のイメージ調査の分析を進める。また,大学教員に対して,同様の調査を実施し,結果を比較することを予定している。これらの調査に加え,すでに実施してきた聞き取り調査や,先行研究などを合わせて分析し,大学教員らしさに関する知見としてまとめることを目標とする。
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Causes of Carryover |
当初,IAICの基調講演者の渡航費等を科研から支出する予定であったが,東広島市からの助成および広島大学の国際会議助成を受けることができたため,余剰が発生した。2019年度の調査費用として繰越をする。
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Research Products
(3 results)