2020 Fiscal Year Research-status Report
大学における発達障害学生の就労支援に関する臨床社会学的研究
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17K04707
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
海口 浩芳 拓殖大学, 商学部, 教授 (10413197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
俵 希實 北陸学院大学, 人間総合学部(社会学科), 教授 (60506921)
竹内 慶至 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 准教授 (80599390)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 発達障害 / ASD / ADHD / 就労支援 / 大学 / 障害者雇用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大学における発達障害学生の就労支援モデルの提示を目的としている。そのために3つの課題を設定し、メンバー間で分担して進めている。 課題①「企業における障害者就労」(担当:分担者)では、分担者が2019年度に対象企業・団体を実地調査した結果、それらの事例は厳密な意味での「就労」に該当しないことが判明した。ただし、その事例調査から特定分野(農業等)における障害者雇用の限界を超えるヒントを得たことから、2020年度は分担者のほか代表者も、課題①の分析を担当し、新たな企業や団体における障害者雇用に関する事例の調査および分析、さらに先行事例に関する文献調査を実施した。 課題②「大学における発達障害学生への就労支援」(担当:分担者)では、大学の就職担当職員・就労支援職員への聞き取り調査等を予定していたが、COVID-19の感染拡大の影響により実施できなかった。また、発達障害学生の就職活動における記録もCOVID-19の感染拡大の影響により大学構内の封鎖が続いたことから、学生との接触が大幅に減少したため十分なデータの収集ができなかった。 課題③「比較対象としての高校における就労支援」(担当:代表者)では、実態調査の分析のうち発達障害のある生徒への就労支援の実績を有する高校についての分析結果は、2019年度実施状況報告書に記載したとおりである。2020年度は、実態調査の他の項目についても分析を行い、その結果を『拓殖大学 教職課程年報』第3号に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大の影響により、課題①の対象企業・団体の参与観察や聞き取り調査、課題②の聞き取り調査等ができなかったことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
課題①では、これまでに収集したデータに加え、新たな対象企業・団体から得られたデータの分析と文献研究によって課題の取りまとめを行う。課題②では、発達障害学生の就職活動における記録データの分析のほか、大学の就職担当者等を対象としたウェブ調査を予定している。課題③は所定のタスクを終了している。上記を踏まえ、3つの課題の分析から得られた知見にもとづきモデルの提示を試みる。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大による影響で、課題②を担当する分担者が予定していた対面での調査ができなくなったことや、同分担者が家族の急な介護および所属大学のCOVID-19対応業務に追われたことが理由である。 次年度使用額の使途は、課題②の分担者が予定しているウェブ調査、および課題全般の取りまとめに必要な文献・資料等の補足に充てる予定である。
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Research Products
(4 results)