2020 Fiscal Year Research-status Report
The body matters: embodying the musical creativity and communication
Project/Area Number |
17K04735
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今田 匡彦 弘前大学, 教育学部, 教授 (30333701)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | サウンドスケープ / サウンド・エデュケーション / デジタル・テクノロジー / 創造性 / 身体性 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の音楽教育は既成の音楽を基盤に展開されてきたため、楽譜の再現や鑑賞が重視されてきた。その結果音楽に必要な身体性と創造性が欠如する傾向があった。本研究では①サウンドスケープ、サウンド・エデュケーションを海外と国内でのアクション・リサーチにより再検討し、②身体性と創造性による音楽教育プログラムの開発、③西洋と非西洋とを超越する音楽そのものの解明を目的とする。2020年度は①②③を基盤としたこれまでの成果をSymposium: Technology in School Music Education, The 20th International Seminar of the ISME Commission on Policy: Culture, Media and Education (Virtual Conference, 29-31 July 2020)のパネリストとして発表した。この発表を基盤とした研究論文"How Music Teachers Teach Children to be Alone through Digital Technology in Music?"(査読有)は同学会(International Society for Music Education)のPrroceedings(2020, ISME, pp.7-14)。シンポジウムは、台湾、日本、韓国、香港の研究者によるアジアの音楽教育におけるデジタル・テクノロジーの現在と未来についての検討がなされたが、本発表では身体性を基盤とした創作実践でのデジタル・テクノロジーの有効性及び問題点を指摘するとともに、デジタル・テクノロジーの反作用的役割としてのサウンド・エデュケーションの汎用可能性について発表した。また、日本音楽即興学会第12回大会でのシンポジウム、日本サウンドスケープ協会2020年度秋季研究発表会、日本音楽教育学会2020年度東北支部例会でも成果発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度はこれまでの研究成果を国内外の学会(The 20th International Seminar of the ISME Commission on Policy: Culture, Media and Education, Virtual Conference, July 2020)、日本サウンドスケープ協会2020年度秋季研究発表会、日本音楽教育学会2020年度東北地区例会にて発表し評価を得た。弘前大学教育学部及び附属学校園でのアクション・リサーチも継続的に行った。2020年度はCovid-19 PandemicにおけるOnileでの身体性を基盤とした創造性構築のための実践研究を弘前大学教育学部での「音楽科教育法I」で行い、研究成果をシンポジウム!「逃走する即興:医学、政治・経済学、そして音楽」(日本音楽即興学会第12回大会)にて発表した。コロナ禍のためアクション・リサーチはある程度制限されたが、研究はおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
身体性と創造性を重視したサウンドスケープ及びサウンド・エデュケーションに基づく音楽教育プログラムの試案として、2020年度は弘前大学教育学部附属小学校、中学校、特別支援学校でアクション・リサーチを継続的に行うとともに、国内外にて成果発表を行った。2021年度はこれまでの研究を総括し、日本音楽教育学会第52回大会(online)、日本音楽即興学会大会(エリザベト音楽大学)、日本サウンドスケープ協会2021年度秋季研究発表会にて成果発表を行う。
|
Causes of Carryover |
2020年度はCOVD-19 Pandemicのため当初研究発表予定であった国内外の学会が中止、またはvirtual conferenceとなった。2021年度は引き続き研究の成果発表を予定している。
|