2019 Fiscal Year Annual Research Report
International comparative study on Multicultural Social Studies Education in a declining population
Project/Area Number |
17K04746
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
桐谷 正信 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90302504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪田 益美 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (20616495)
佐藤 公 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (90323229)
宮崎 沙織 群馬大学, 教育学部, 准教授 (90591470)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人口減少社会 / 社会科 / 多文化教育 / アメリカ / カナダ / ドイツ / 韓国 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハンガリーにおける多文化融合の歴史・歴史教育に関する調査を行った。歴史的に,ヨーロッパとアジアの両勢力による支配が交代してきたブタペストでは,民族的にも文化的にも,多様性を包含した社会である。文化の様式や生活様式においても,多様性を尊重したものとなっている。一方で,ハンガリー人としてのアイデンティティを強く志向する教育が展開されている。 ポーランドのシュトットホフ強制収容所跡地と連帯センターにおける平和教育・歴史教育について調査した。世紀転換期を挟んで進行したポーランドの民主化と,それに伴う労働人口の変動に関する調査を行った。1980年代に民主化運動の中心となったグダニスクでは,後に政権を握るレフ・ヴァヴェンサ率いる「連帯」の歩みを記録した体験型博物館「連帯センター(Europejskie Centrum Solidarnosci)」において,国民自身が成し遂げた民主化の価値を語り継ぎ,人口流出が続く現状にあってポーランドの歴史とともに未来の担い手を育てる教育施設としての展示内容の工夫とその取り組みを調査した。 カナダの多文化教育に関しては,地理での人口学習における移民や民族的マイノリティの扱いと,西部4州2準州で取り組まれたWestern Canadian Protcol Projectについて再検討した。Taylor, C.の提唱する「アイデンティフィケーションの極の多元性」を具現化した学習が展開されていることが,確認された。 アメリカの多文化教育に関しては,ニューヨーク州の合衆国史スタンダードを事例に,「多様性」と『統一性」の視点から,アメリカ市民の育成に必要な歴史カリキュラムの構成原理について再検討した。
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Research Products
(3 results)