2017 Fiscal Year Research-status Report
感性の涵養とコミュニケーション能力育成のための国際的俳句指導法の開発
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17K04799
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中西 淳 愛媛大学, 教育学部, 教授 (10263881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 俳句教育 / 季語 / 俳句プロジェクト |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、当初の研究計画に沿って、俳句による国際交流を展開していくための基礎的な研究を、以下の二つの観点から行った。 (1) 北米の俳句教育における季語を用いることの意味の探究 北米の俳句事情において、季語を用いることは、一般的な約束事になってはいない。しかし、北米には季語に相当する言葉は確かに存在する。そこで、我が国の俳句創作における季語の果たす役割と北米の俳句事情とを検討しながら、北米の俳句教育において季語を用いることはどのような意味を持つのかについての考察を行った。その研究成果は、Haiku North America Conference in 2017において、「The Power of Kigo in Making Haiku」と題し、発表した。 (2) 俳句の教材価値を探るためのプロジェクトの実施 俳句を用いた国際交流を実りあるものとするためには、教師が俳句の魅力やその教材価値を深く探っておく必要がある。その教材価値を探るための俳句プロジェクトを、カナダのトロント大学附属小学校にて実施した。そのプロジェクトは「俳句のワークショップの開催と俳句授業の参観」「教師による俳句の授業の試行」「俳句の研究協議の開催」といった三つの活動によって展開した。特に、俳句の研究協議においては、句会の意味やその取り扱い方、よい俳句の条件とそれへの導き方等、俳句及び俳句教育に関する質疑応答がなされ、それらに関する深い理解が参加者に促された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究実施計画の通りに、北米の教師とともに俳句の魅力やその教材価値を深く探っていく俳句プロジェクトを実施できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の研究実施計画に沿って、今年度実施された俳句プロジェクトの研究成果をまとめていく。さらに、その研究成果をもとに、ひとりでも多くの教師が俳句教育を展開していくことができるよう、その具体的な方途を探っていく。
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Research Products
(1 results)