2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of teacher support program for Revival of Japanese Wood Culture
| Project/Area Number |
17K04802
|
|---|
| Research Institution | University of Miyazaki |
|---|
Principal Investigator |
藤元 嘉安 宮崎大学, 教育学部, 教授 (40165428)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| Keywords | 森林・木材学習 / 小学校 / 小学校学習指導要領 / 総合的な学習の時間 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、平成29年度に得られた小学校における「森林・木材」学習に関する実態調査やクロス・カリキュラムの検討結果を基にして、小学校における森林・木材学習に関する実践授業を行うとともに、小学校における木材及び森林に関わる学習指導において、教師を支援するための情報や資料等を包括した手引き書（ガイドブック）の原案の作成を行った。
本ガイドブックでは、まず、宮崎県内の小学校を対象とした調査の結果を踏まえ、とくに小学校教員が木材を利用しなければならない理由を認識できるように、木材利用の意義について解説した。また、他県等で作成されているテキストやガイドブック等における記載内容等を調査し、小学校において森林や木材に関する授業実践の参考となるよう資料編を充実させた。さらに、授業モデルとして、3編の簡略な指導案の紹介を行っている。
全25ページであり、内容は以下の通りとした。
１．森林のはたらきと木材利用の意義：木の成長、地球温暖化とは、森林のはたらき、森林の種類、森林の現状、木材利用の意義、２．「木育」について：「木育」とは、「木育」が生まれた背景、宮崎県の「木育」の現状、小学校教育における「木育」、３．授業モデル：モデル１【木に触れ，五感で感じる授業】、モデル２【木でものづくりを行う授業】、モデル３【木について深く知る授業】、４．その他の授業例、５．資料編：木材の特性、宮崎県の森林、県産木材を利用することの重要性、宮崎県の木造施設、「木育」に関する宮崎県内での活動・取り組み、宮崎県内の木育活動を支援している施設・団体 、参考資料・図書
また、昨年度の調査結果に関し、第25回日本木材学会九州支部大会（福岡）において口頭発表を行うと共に、宮崎大学教育学部紀要第92号に「宮崎県内の公立小学校における森林・木材学習の取組み」として発表を行った。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度の調査結果に加えて、各県における木育関係の資料を収集・分析を行い、小学校教員向けのガイドブックの原案を作成できた。なお、小学校における授業実践は諸事情により実現できなかったが、ガイドブックにおいては3編の指導事例案を示すことができた。
また、昨年度の研究成果に関し、日本木材学会九州支部退会において口頭発表を行うと共に、宮崎大学教育学部紀要において論文掲載を行うことができた。
|
| Strategy for Future Research Activity |
本年度では、昨年度作成したガイドブック原案を小学校教員に紹介し、内容等について確認を依頼する。小学校教員の意見を参考にしながら、ガイドブックの見直し、修正を行う。
また、附属小学校において、本ガイドブックを基に教員研修等を実施し、小学校における森林・木材学習に関する授業を計画し実践する。
実践授業に際しては、プレテストとともに、学習状況の記録動画による分析及びポストテスト等を実施し、授業中における児童の行動分析ならびに学習指導の適切さや効果、あるいは問題点等について検討を行い、その結果を総合的に分析・考察し、小学校における森林・木材学習の実施に際して、教師の具備すべき意識や最小限必要な森林・木材に関する知識について整理し、小学校での森林・学習における教師支援プログラムの開発を行う。
また、森林から離れた都市部の大規模校における森林・木材学習の実施に関する検討を行い、ガイドブックに盛り込む予定である。
|
| Causes of Carryover |
消耗品の購入における端数として残金が生じている。この残金は、2019年度における物品費に加え、研究用消耗品の購入に充てる。
|
