2019 Fiscal Year Annual Research Report
A basic Research towards Universal Design of Elementary School Music
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17K04816
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
阪井 恵 明星大学, 教育学部, 教授 (00308082)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 音楽科 / 授業 / ユニバーサルデザイン / UDL |
Outline of Annual Research Achievements |
『音楽授業のユニバーサルデザイン はじめの一歩』(明治図書、2018)がまとまった成果となり、教科「音楽」に携わる研究者・教員に、①音楽授業で児童生徒に生じている困難と、②現在のカリキュラムや学校の実状を前提とした対策を、「授業のユニバーサルデザイン」研究の視点から周知するという目的は、ほぼ達成した。教育現場に向けてここでまとめた情報を迅速に伝えることに意義があったので、2019年度は校内研修会や雑誌記事により、このテーマの周知を図った。 音楽授業で生じている困難について情報を集める過程で、一部の人にとって五線譜の判読が音楽科の学習における大きな障壁であることが明らかになった。2017年日本音楽教育学会夏季ワークショップin野沢温泉においてセミナー・ワークショップを開催し、当事者と教育現場をつなぐ第一歩を踏み出した。当事者からの教示を得て、「五線譜に代わる選択肢『フィギャーノートの』の音楽科への導入可能性に関する研究」(20K02865)につなげることが出来ので、次の3年はここに注力する。 同時に2019年度は、アメリカのCASTが提唱するUniversal Design for Learningの観点から、日本の音楽科授業の目標の立て方を再検討する必要を認識した。UDLの日本への伝道者であるバーンズ亀山氏から特にコンサルを受けたり、UDL研究会で協議したりした結果である。音楽科では、学び方の多様性を前提にした、実技一辺倒ではない目標設定の研究が不足しているので、本研究全体の総括として、この点を論文にまとめる段階にあるが、やや遅れている。
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Research Products
(3 results)