2021 Fiscal Year Research-status Report
嗅覚刺激に基づく感覚間相互作用を活かした美術鑑賞教育法の実践的研究
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17K04818
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
池永 真義 大谷大学, 教育学部, 准教授 (50755965)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 美術鑑賞 / 嗅覚 / 鑑賞教育 / 感覚間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度(令和3年度)の研究では、昨年度行った日本・中国・西洋絵画の教材的検討および授業実践に適切と考えられる作品分析をふまえ、さらにそれらの絵画の背景的知識(レアリア)となるコンテンツについて、文献の収集や読解、整理等によって検討した。 その結果、作品そのものの分析以外に、教材化・実践にあたって必要な背景的要素についての理解を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度(令和3年度)は、新型コロナウィルス感染症による様々な業務形態の変更等によって、研究のための時間が十分にとれなかったことがあげられる。 そのため、当初予定していた基礎・応用研究のうち、基本文献の収集と整理、授業実践の対象となる作品分析しか行うことが出来なかった。また、予定していた感覚間相互作用を専門とする研究者への取材・調査も実施できず、計画していた予算を執行することが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(令和4年度)においては、これまでの基礎研究をふまえつつ、実際に児童および学生を対象とする実験授業、考察を行い、児童を対象とする嗅覚刺激に基づく感覚間相互作用をいかした美術鑑賞教育法の開発をめざす。 具体的には、(1)嗅覚刺激が絵画鑑賞における記憶に与える影響の把握、(2)学生および児童を対象とする授業実践および考察(鑑賞教育法の構想と実践)を行 う。 そしてその際、研究代表者による授業だけでなく、授業の一環としてアクティブ・ラーニングによる方法を通して、学生にも嗅覚を活用した鑑賞の授業を構想させ、学生の行う教材化の様子や感想等から、研究代表者が提案する教育方法の有効性や問題点、あるいはこの教育方法が様々な学校現場での活用可能性や問題点を抽出・検討する。
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Causes of Carryover |
本年度(令和3年度)は、新型コロナウィルス感染症による様々な業務形態の変更等によって、研究のための時間が十分にとれなかったことがあげられる。そのため、当初予定していた基礎・応用研究のうち、基本文献の収集と整理、授業実践の対象となる作品分析しか行うことが出来なかった。そこで次年度では、以下の使用計画で研究を進めていきたいと考える。授業実践研究のための準備に必要な教材費・調査費・専門易知識の提供としての謝金・文献(論文・書籍等)や視聴覚機材等、実践研究の考察やまとめに必要な文具や紙類等の消耗品のいずれかに偏らないよう、バランスよく予算を使用する予定である。
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