2017 Fiscal Year Research-status Report
学習指導と生徒指導の観点から「教育活動としての部活動」を具体化する実証的研究
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17K04845
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
吉田 浩之 群馬大学, 教育学部, 准教授 (30461198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
来田 宣幸 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (50452371)
原田 隆史 ビジネス・ブレークスルー大学, 経営学部, 教授 (70368588)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 部活動 / 学習指導観点 / 生徒指導観点 / 部活動学習目標尺度 / 部活動適応感尺度 / 中学校・高等学校 / 指導者育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的を達成するために計画した本年度予定の「部活動適応感尺度作成」に向けて,全国の中学校と高等学校の30校,3387名からデータを得て,部活動における集団への適応感を把握できる尺度(部活動適応感尺度)の作成と,その標準化および妥当性の検証を行った。結果として「存在感」と「不安感」の2つの因子(各因子は4項目)で構成される尺度を作成するとともに,民間と協力し,生徒が部活動適応感尺度の質問項目に回答し,その結果を入力すると,生徒個々の状況や集団全体の状況等がプロット図に示されるシステムを開発し,一部学校で試行を始めた。 また,そのようにして作成した部活動の適応感尺度と,すでに作成していた部活動の学習目標到達度尺度を,研究協力校(中学・高校一貫校)で実施し,次年度以降も実施する計画を立て,縦断的調査によって部活動の学習目標到達度及び適応度の変化や相互作用に及ぼす要因と部活動の種目ごとの特徴・傾向を明らかにする実証的研究にも,とりかかることができた。さらに,その研究協力校の教員への質問紙調査およびヒアリング調査を行い,上述の2つの尺度を活用した部活動の学習指導計画・学習指導案の作成法を開発する基礎的研究に向けてデータ収集を行うことができた。また,部活動指導の研修プログラムのモデル案を作成し,研究協力校において試行的に実施することができた。なお,これらについては,次年度以降に計画した取組に該当するものであった。 以上の研究や実践に基づく成果の一部は,論文及び著書で発信するとともに,三重県教育委員会と共催の教員研修会(3回開催)で取り入れ,効果を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するために計画した(Ⅰ)部活動適応感尺度作成,(Ⅱ)横断的・縦断的調査による部活動学習目標到達度及び適応度の変化や相互作用に及ぼす要因と部活動の種目ごとの特徴・傾向を明らかにする実証的研究,(Ⅲ)ヒアリング調査・質問紙調査による部活動の学習指導計画・学習指導案の作成法を開発する基礎的研究,(Ⅳ)部活動指導の研修プログラムを実践しその効果を評価する実証的研究のうち,本年度計画の中心であった(Ⅰ)を達成し,次年度以降計画の(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)にも取りかかり,それらの成果について論文及び著書により発信を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的を達成するために計画した(Ⅱ)横断的・縦断的調査による部活動学習目標到達度及び適応度の変化や相互作用に及ぼす要因と部活動の種目ごとの特徴・傾向を明らかにする実証的研究,(Ⅲ)ヒアリング調査・質問紙調査による部活動の学習指導計画・学習指導案の作成法を開発する基礎的研究,(Ⅳ)部活動指導の研修プログラムを実践しその効果を評価する実証的研究について,当初の計画以上に進展している状況に引き続き,それらの研究に取り組んでいく。
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Research Products
(12 results)