2017 Fiscal Year Research-status Report
教材開発力を養成するためのPBL教育モデルの開発と支援システムの構築
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17K04858
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松本 金矢 三重大学, 教育学部, 教授 (10239098)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 技術教育 / 教材開発 / PBL教育 / 教材開発支援システム |
Outline of Annual Research Achievements |
技術科教員養成において教材開発を体験するPBL教育モデルを提案し、moodleサーバーを利用した教材開発システムを構築した。開発したシステムを利用して、学部授業「機械工学実験実習」「教職実践演習」および大学院授業「機械工学特論Ⅱ」「機械工学特論演習Ⅰ」において試行的な実践を行った。「機械工学実験実習」および「教職実践演習」では、製作教材の題材設定のためのブレインストーミング・KJ法に、①付箋と模造紙、②電子黒板、③タブレットパソコンをそれぞれ用いたグループによる比較を行った。その結果、タブレットパソコンを利用したシステムでは、遠隔地から同一システム内で教材開発プロジェクトの実践が可能であることが明らかとなった。さらに、紙媒体や電子黒板を利用した手法に置いても、他者との意見交換を行うことが教材開発において有効であることがわかった。この研究成果の一部は、日本機械学会Dynamics and Design Conference 2018で「技術科教員養成における教材開発支援システムの開発」と題して発表し、工業教育・工学教育の関連研究者から評価を得た。一部研究者から要請を受け、工学教育における教材開発実践に関するコメントを求められ、実践現場に赴いて、意見交換を行った。 また、「機械工学特論Ⅱ」および「機械工学特論演習Ⅰ」では、木材加工のためのスマホ用スピーカー教材の開発実践を行った。得られた研究成果は、三重大学教育学部研究紀要に「技術科教員養成における木材加工技術修得のためのホーン型スピーカー教材の提案」と題して発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画よりも早く、moodleサーバーを活用した教材開発システムを構築することができ、4つの学部・大学院授業において実践を行うことが出来た。また、成果を日本機械学会で発表し、具体的な研究成果物であるスマホ用スピーカー教材について、三重大学研究紀要に発表することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発したシステムを利用し、教育職員免許状更新講習において、教材開発PBL実習を行う予定である。海外の教員養成大学における教材開発事例として、本年9月にオークランド大学教育学部を調査する予定である。本年度中に、研究成果を日本産業技術教育学会審査論文として投稿する準備を進めている。
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Causes of Carryover |
海外調査の実施が来年度になったため、調査旅費として次年度に20万円を繰り越した。次年度9月には、オークランド大学に出張し調査を行う。
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