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2017 Fiscal Year Research-status Report

協同学習の実践的指導力を育成する教師教育用ケースメソッド教材の開発

Research Project

Project/Area Number 17K04890
Research InstitutionDoshisha Women's College of Liberal Arts

Principal Investigator

大黒 孝文  同志社女子大学, 教職課程センター, 教授 (80551358)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 舟生 日出男  創価大学, 教育学部, 教授 (20344830)
黒田 秀子  関西外国語大学, 英語キャリア学部, 准教授 (20706931)
竹中 真希子  大分大学, 教育学研究科, 教授 (70381019)
出口 明子  宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (70515981)
山本 智一  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (70584572)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords教師教育 / 協同学習 / マンガケースメソッド / ジグソー学習
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,理科を教える教員及び教員志望学生に対して,協同学習を実践的に指導する力を育成することである。そのために,ナラティブアプローチを取り入れた教師教育用ケースメソッドプログラムを開発してきた。また,取り入れた協同学習の理論は,ジョンソンらが開発した5つの基本的構成要素である。
現在までに開発した学習プログラムは①マンガ教材:小学校理科の協同的な児童実験で発生する問題場面が描かれたメインストーリーと協同学習の理論を取り入れ改善された授業場面が描かれたサブストーリーから構成されている。②テキスト:協同学習の5つの基本的構成要素ごとに設問が準備されている。③マンガテスト:協同学習の理解を判断するために異なった学習場面をマンガで描いた評価問題。④指導者用解説書:本プログラムを実施するための指導者用教本。⑤学びのバージョンアップ:協同学習の理論や実践を解説した予習・復習教材の5つである。本プログラムの特徴は,ジョンソンらの5つの基本的構成要素に沿った課題をメインストーリーから読み取り,独自に対策を考え,他者と共有する。つづいて,サブストーリーから協同学習の理論に沿った改善方法を協力しながら読み取り相互に比較する。最後に個人の判断に協同学習の理論を適応させることで実践的指導力を獲得するというものである。
現在までの実験研究は,実践研究は,小学校教員志望大学生86名,理科以外の中高等学校教員志望大学生157名,現職教員28名を対象に,(a)学習への参加状況・使用感や効果に関して,(b)主体的で対話的な授業に対する自信や興味の変化に関して,及び,(c)協同学習の判断力評価を実施し,有効性が認められてきた。
Web版の開発においては,マンガ教材を閲覧できるホームページを開設すると同時に,双方向型教授システムのパイロット版として,Face Bookを用いた学習プログラムを試行している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的の達成状況は,ほぼ60%に達しており,順調に研究は進んでいるものと判断する。
まず,マンガ教材の開発に関しては,ジョンソンらの5つの基本的構成要素を実践的に学ぶためのマンガ教材の初期版が完成し,そのマンガを用いてケースメソッドプログラムを作成した。今後はこのマンガ教材の改善を行うと同時に,新たにジグソー学習版のシナリオを作成している。
初年度内に,完成した初期版のマンガケースメソッドプログラムを用いて実験研究を行った。対象は教員志望大学生243名,現職教員28名である。その結果,本プログラムの有効性が認められた。これらの結果については2つの査読付き論文と学会発表を4か所で行い公表してきた。
現状ではペーパーベースの実験研究が中心であるが,Web版の学習プログラムを用いた実験研究も進行中である。具体的には,タブレット端末を用いた双方向型ポインティングシステムの実験研究を行い,査読付き論文として発表した。また,マンガ教材配信用のホームページを立ち上げテスト的に公開を開始すると同時にFace Bookを中心に開発したプロトタイプの学習プログラムを実験中である。

Strategy for Future Research Activity

マンガ教材に関しては,初期版の改善と新たにジグソー学習の授業場面を取り入れた教材を開発中であり,これらのマンガ教材に対応したケースメソッドプログラムを作成予定である。加えて,これまでに蓄積してきたマンガ教材とアクティブラーニング型授業の指導案を関連づけた学習プログラムを開発する予定である。
Web版に関しては,Face Bookを中心に開発したプロトタイプの学習プログラムの実験から得られた知見を元に改良し,新たなWeb版学習プログラムを開発する予定である。
新たに開発したケースメソッドプログラムは,教員養成系大学,専門職大学院,及び現職教員研修の場で評価を実施し改善を試みる予定である。これらの成果に関しては,理科教育学会,科学教育学会,協同教育学会,全国私立大学教職課程協会等で発表予定である。

Causes of Carryover

予算執行が遅れた理由は次の2点である。
1点目は,マンガの制作の遅れが原因で,マンガ完成後に支払いを行う契約となっているためである。
2点目は,予定していた物品購入の製品改良や設置する場所の環境(ネットワーク環境等)の変更に伴い,機種の変更と選定に時間がかかっているためである。

Remarks

マンガ教材の一般公開用サイトとして開設

  • Research Products

    (8 results)

All 2018 2017 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (4 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 教員志望大学生の教育技術を高める情報機器の活用-マンガ反転授業用教材の開発と学習評価-2018

    • Author(s)
      大黒孝文
    • Journal Title

      同志社女子大学学術研究年報

      Volume: 68 Pages: 89-96

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 理科実験技能に関する知識習得のための話し合い活動を促進するポインティング型注釈システム2017

    • Author(s)
      舟生日出男・大黒孝文・竹中真希子・稲垣成哲
    • Journal Title

      理科教育学研究

      Volume: 57 Pages: 359-368

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] アクティブラーニングの実践的指導力を養成するマンガケースメソッド教材の開発に向けて-教員養成系学生を対象にした教材の使用感・有効性と読み取りに関する調査-2017

    • Author(s)
      大黒孝文
    • Journal Title

      科学教育研究

      Volume: 41 Pages: 170-178

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 協同学習の指導力を育成するマンガケースメソッド学習:教育の方法及び技術の育成用教材開発2017

    • Author(s)
      大黒孝文・舟生日出男・黒田秀子・山本智一・竹中真希子・出口明子
    • Organizer
      日本理科教育学会第67回全国大会
  • [Presentation] 協同学習の指導力を育成するマンガケースメソッド学習の評価:教員養成における教育の方法及び技術に着目して2017

    • Author(s)
      大黒孝文・舟生日出男・黒田秀子・山本智一・竹中真希子・出口明子
    • Organizer
      日本科学教育学会第41回年会
  • [Presentation] 協同学習の実践的指導力を養成するマンガケースメソッド学習の開発と評価2017

    • Author(s)
      大黒孝文・舟生日出男・黒田秀子・山本智一・竹中真希子・出口明子
    • Organizer
      日本協同教育学会第14回年会プログラム
  • [Presentation] 教員へのAL研修におけるマンガケースメソッド学習の評価2017

    • Author(s)
      大黒孝文・黒田秀子・山本智一・竹中真希子・出口明子・舟生日出男
    • Organizer
      日本理科教育学会近畿支部大会(滋賀大会)
  • [Remarks] TDAIKOKU 大黒研究室の情報提供サイト

    • URL

      https://tdaikoku.com/wp/products/

URL: 

Published: 2018-12-17  

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