2023 Fiscal Year Annual Research Report
Formation of a Positive Spiral Aimed at Establishing and Enhancing Standards for Supporting Students who are Deaf or Hard of Hearing
Project/Area Number |
17K04914
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
白澤 麻弓 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (00389719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯田 恭子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (10531999)
萩原 彩子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30455943)
中島 亜紀子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30589007)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 合理的配慮 / 音声認識 / ワークショップ / 施行実践 / Webコンテンツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、全国の大学に対する調査を元に、特に困難と感じられている事例として音声認識による情報保障支援を取り上げ、2022年度に開催したワークショップとその後の参加校における施行実践の結果を取りまとめるとともに、より多くの大学に対して知見を広げるためのWebコンテンツ作成を行った。 ワークショップ後の施行実践では、5校の参加校から合計14回の実践結果報告が得られた。この中では、うまく行った部分に関するコメント11件のほか、トラブルや問題など、うまくいかなかった点に関するコメント15件、教訓として学んだことについてのコメント11件が得られた。音声認識による情報保障支援は、容易に用いることができるとのイメージから安易な導入がなされがちな点が課題として指摘されている。しかし、本施行実践により多くのトラブルを体験した結果「実際に使用する時には、端末の動作確認に加えて、万一動かなくなった場合の代替方法も準備した上で実施する必要があると思った」などの報告が得られ、実際に使用するとしたら「修正しながら話ができるような面談」「ゆっくりはっきり話す話者が行う研修会」など、限定的な場面での利用が現実的との認識に繋がっていた点は、大きな成果であった。 こうした実践を受けて、音声認識の活用にあたって留意すべき点をまとめたWebコンテンツ「音声認識を情報保障支援に取り入れる前に」他を作成した。ここでは、①支援場面の「見極め」、②モニタリングと修正のための支援者配置、③音声認識による字幕の見づらさの理解の3点に触れ、イラスト等を用いてわかりやすく解説した。なお、作成したコンテンツは、近々、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)「オンライン授業での情報保障に関するコンテンツ集(今後、「聴覚障害学生支援に関するナレッジベース」にリニューアル予定)にて公開を予定している。
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Remarks |
その他、音声認識の活用に関するマニュアルを数点公開予定(いずれも日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)オンライン授業での情報保障に関するコンテンツ集(今後、聴覚障害学生支援のためのナレッジベースへとリニューアル予定)にて)
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