2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of comprehensive assessment package which evaluate Japanese Sign Language abilities in Deaf children
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17K04930
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
武居 渡 金沢大学, 学校教育系, 教授 (70322112)
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2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 日本手話 / 聴覚障害児 / 評価 / 語彙 / 文法 / 獲得 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、聴覚障害児の手話力を総合的に評価する総合的テストバッテリーを作成することを目的としている。2020年度に手話の表出性語彙力を評価するテストとして、手話版語彙流暢性課題を用いたテストを開発し、手話を日常的に使用している成人聴覚障害者を対象に実施し、手話語彙力を測定するテストとしての妥当性を確認した。
2021年度は、手話版語彙流暢性課題を聴覚障害児に対して実施した。手話版語彙流暢性課題は、意味流暢性課題と音韻流暢性課題の2種類から構成され、各5問ずつ合計10問を作成した。聴覚障害児に対してこの語彙流暢性課題10問を実施した結果、幼児には音韻流暢性課題の教示の理解が難しく、「1本指だけで作られる手話を1分間にできるだけたくさん挙げて」という課題は、半分ほどの幼児が解答できたが、残りの半数は教示の理解が最後まで難しく、音韻流暢性課題の聴覚障害幼児への実施は困難であることが明らかになった。意味流暢性課題については、「動物の名前を1分間でできるだけたくさん挙げて」という課題は4歳になると解答可能になり、「色」「乗り物」なども5歳になると解答できる子供が増えた。小学1年生と2年生に対して音韻流暢性課題を実施する際は、練習問題を丁寧に行うなどかなり時間をかけて説明すれば、解答か可能になった。小学部3年生以降の聴覚障害児の大半は、音韻流暢性課題と意味流暢性課題の両方について、教示を理解し、回答が可能であることを確認した。
これらの結果から、3歳児は実施不可能、4歳児は意味流暢性課題3問のみ、5歳児は意味流暢性課題3問と音韻流暢性課題を1問実施し、小学1年生以降は、すべての問題を実施することで、手話の語彙力を評価できると考えられた。この手話版語彙流暢性テストを用いることで、聴覚障害児の手話語彙力を測定できるようになった。
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