2019 Fiscal Year Annual Research Report
developments of programs for studnets with developmental disorder to protect inadjustment
Project/Area Number |
17K04932
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
古橋 裕子 静岡大学, 保健センター, 教授 (40377726)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 発達障害 / 大学生 / 修学適応 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年大学入学後に不適応をきたし、発達障害圏であることが判明した学生について大学での支援が問題となっている。これまでの発達障害圏学生に対する取り組みは主に個別的対応で、当該学生が社会的スキルの欠如や対人場面での情動コントロールに失敗し孤立を深めてしまうことなどに対するいわば対症療法的、事後的対応である。発達障害圏学生は様々な社会機能の問題があるにも関わらず体系的介入手法は構築されていない。今回適応困難を遷延させないために早期発見・予防的対応とグループ導入による治療の効率化を試みる。 以前研究代表者は大学入学後に長期の不登校など不適応状態となってはじめて発達障害であることが判明した学生について①約4割はその後退学となること、および②卒業できた群では介入した時期が中途退学群より有意に早期であったことも示してきた。 このような研究の結果から不適応状態が問題となる以前、つまり入学時のスクリーニングによって発達障害圏学生を把握し、その学生に自己認知を深めることや感情の理解と調整のスキルを習得させることにより引きこもりなどの深刻な修学不適応が予防されると想定される。 本研究では様々な評価尺度やセルフモニタリングの技法も取り入れ、その効果を定量的かつ縦断的に評価・分析し、発達障害圏学生の大学での修学適応力を向上させるための支援となるかどうかを検討する。さらに学生個人にもその解析結果を可視化してフィードバックし、達成感や自尊感情を高めることも目的とする。
|
Research Products
(11 results)