2019 Fiscal Year Research-status Report
人工内耳装用児者のライフステージに応じた支援ニーズと支援モデルの構築
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17K04944
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
佐藤 紀代子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (20734370)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 聴覚障害 / 人工内耳 / ライフステージ / 障害認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、聴覚障害の早期発見が新生児聴覚スクリーニング検査の普及により可能となっている。しかし、人工内耳の効果は、難聴原因、術年齢、術後の環境などにより異なる現状がある。また、聴覚障害児の生育過程においては、人工内耳についても様々な対応が必要となり、聴覚障害児者のライフステージごとに本人の意識やニーズが異なることが示唆されている。 本研究では、人工内耳装用児者におけるライフステージごとの支援ニーズを明確化し、社会自立のためのライフステージごとの支援ニーズを明確化し、支援モデルを構築することを目的とした。 29年度は中学校期以降に手術を行った先天性難聴例から面接法によって様々なバリアを抽出し、その特徴を必要とされる支援を検討した。30年度では人工内耳とほぼ同等の補聴閾値、語音明瞭度が想定される中等度難聴者の聞こえにくさと聴覚障害への意識について検討した。その結果、聴覚障害の受容はどのライフステージにおいても継続している障害への意識があることが示された。令和元年では成人聴覚障害者を対象とした社会問題の問題や課題、QOLについて成人聴覚障害者の生活実態をアンケートで調査した。その結果、聴力や補聴開始時によってQOL評価に違いがみられることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年で予定したQOLに関するアンケートをまとめることができたが、別の観点から分析を進めることで、違う見解があると考えられるため、検討することとした。これまでの結果をもとにさらに検討を重ねる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年で行ったアンケート分析をさらに多角的な視点でみるための分析を加える。これをもとに支援ニーズやモデルと再考したい。また、原著論文として執筆の予定である。
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Causes of Carryover |
参加できなかった学会、原著論文の投稿料など遅れたものを次年度に使用する。 また、年度末に新型コロナウィルスのために開催されなかった学会、出張分が含まれる。
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Research Products
(5 results)