2020 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of support method for children and adults with listening difficulty and developmental disorder
Project/Area Number |
17K04946
|
Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
小渕 千絵 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (30348099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 優子 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (40594411)
芦谷 道子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70452232)
大金 さや香 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (40595740)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 聴覚情報処理障害(APD) / 聞き取り困難(LiD) / 発達障害 / 支援方法 / 補聴機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、2019年度後半にコロナ禍となり実施できなかったが課題を延長して実施した。内容は、聴覚情報処理障害(APD)の症状を持つ方への1)支援方法の有効性に関する検討のまとめ、2)成果報告(書籍の出版、総説の執筆、講演活動)の大きく2つである。 1)については、2019年度に引き続き、発達障害の診断基準にあてはまる成人例、診断基準にあてはまらない成人例に対して、①補聴機器を利用した場合の効果(適合事例、及び不適合事例の分析)、②聴覚トレーニングの実施による聴取能改善の効果、③環境調整や心理カウンセリング併用の効果、について各対象者の結果を集約して分析を行った。①については、行動検査では大きな変化がみられなかったが、質問紙のような主観的な評価においては聴き取りにくさが改善する傾向がみられた。②については、個人の意思や継続性に左右されて明確な効果はみられなかった。③については、明確な効果があり、周囲への説明が適切に行えれば大きな効果が得られた。しかしながら、どのように説明すべきか、という点については更なる検討を重ねる必要性が考えられた。 2)については、コロナ禍であるため海外での発表が困難であったが、国内学会での発表を行った。また、APD症状や対処について、これまでの成果をまとめた複数の書籍と総説を出版し、社会的な認知を広げることに貢献した。講演活動については、予定していた対面での公演が全て中止となったが、オンラインやオンデマンドで実施する講演については担当し、医療関係者、一般に対して分かりやすく症状や対処に関する理解を促すことにつながったといえる。 国際的活動としては、昨年度に引き続き海外の研究者との連絡を取っており、共同研究についても協議しているところである。
|
Research Products
(7 results)