2020 Fiscal Year Research-status Report
医療保育の質を評価するシステムの構築-入院児とその家族のQOL向上に向けて
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17K04951
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
上出 香波 明星大学, 教育学部, 准教授 (80757427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 典子 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 講師 (00620444)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療保育 / 病棟保育 / 保育士 / 医療保育専門士 / 保育の質 / 入院児のQOL / チーム医療 / 自己評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,全国の医療機関の小児病棟保育士宛てに2回目の病棟保育の自己評価表の内容を含むアンケートを2019年度末に送付し,2020年度を跨ぎ回収した.アンケート結果の集計及び分析をおこなった.全国の小児病棟を有すると思われた医療機関547施設694部(1施設に複数の部数送付有)のアンケートを送付,うち252部の返信回答が得られた. 前回(1回目)の2017年度230名の保育士から得られた回答と同様の項目内容でアンケート回答については,今回(2回目)縦断研究として比較研究をおこなった.一部,国内学会にて発表をおこなった.結果,基本情報である性別,年齢,経験年数,所属施設,雇用形態等は,2年の間で殆ど差異は見られなかった.2回目のアンケートには,勤務地(地域)について追加項目を入れた.小児病棟を有する医療機関の設置数も関東圏が多く,配布数も多かったこともあるが,関東が41.7%と半数近くであった.次いで,近畿と中部がともに16.7%,一番少ない地域は,中国・四国4.4%であった.結果から2018年度に実施したインタビュー結果の内容も含めて,病棟保育における地域格差もあると考えられた.新型コロナウイルス感染拡大による影響により研究計画の内容が一部遅延となったが,次年度は,病棟保育の質の標準化に繋がるよう多角的に詳細分析及び解析をおこない,ブラッシュアップした内容で病棟保育の自己評価表の完成を予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画に基づき,インタビュー調査の質的研究と2017年度のアンケートの量的研究の結果を統合した.統合した解析結果,分析を基に,病棟保育の質に関する自己評価表を作成した.2019年度末に自己評価表の内容を記載した全国の病棟保育士にアンケート発送し,2020年度回収が終了した.アンケート結果の集計後,新型コロナウイルス感染拡大の影響により,その後の解析および分析に遅れが生じている
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は,2019年度に実施した全国の病棟保育士のアンケート集計結果を2017年のアンケート結果と詳細に内容を統計等用いて比較,解析及び分析をおこなう.また,2019年度のアンケート調査内容記載した2018年度までおこなった質的研究と量的研究を統合した解析結果,分析を基に,病棟保育の質に関する自己評価表の妥当性の検証をおこなう.検証結果から評価表の改良をおこない,入院児とその家族のQOLの向上に繋がる医療保育の質を担保するための評価表を構築する予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により,研究への遅れが生じ2019年度末に実施した全国の医療機関へのアンケート調査の詳細な解析・分析が残っている.そのため,データ解析に必要とされていた予定金額に差額は生じている.2020年度データ整理及び解析,必要時の追調査をおこなうために使用予定であった予算額を2021年度に繰り越し,使用する計画としている.
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Research Products
(5 results)