2017 Fiscal Year Research-status Report
ICT(情報通信技術)を活用した障害児のための音楽療法
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17K04960
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
一ノ瀬 智子 武庫川女子大学, 音楽学部, 教授 (80388800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 竜平 摂南大学, 理工学部, 教授 (90294199)
竹原 直美 武庫川女子大学, 音楽学部, 助教 (90707324)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 身体障害児 / ICT / 音楽療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ICT(Information Communication Technology) を活用することにより、発達障害児および身体障害児が、他者とのコミュニケーションや身体機能において向上することを目的とした音楽療法プログラムを開発することである。 申請者らが開発したバリアフリー電子楽器 Cymis(Cyber Musical Instrumentwith Score)、ならびに動作により操作するゲームデバイス Kinect(Xbox One Kinect センサー、マイクロソフト社)を適用したプログラムをさらに教育、臨床現場へ応用しやすいように改良し、対象を身体障害児まで拡大して身体の動きを記録、分析するプログラムにまで発展させる。 平成29年度は、従来のCymisとKinectのシステムをより対象児のニーズに応じて使用できるように、小サイズのパソコンもしくはプロジェクターにより大画面に映像を映しながら演奏ができるように改良した。そのことにより、より柔軟に対象児に応じて適用し、音楽と画像を楽しむことが可能となった。 さらに、臨床研究としては、3名の重度身体障害児への音楽療法においてCymisを適用した成果をまとめて投稿した研究が、国際学会(The 5th International Conference of the International Association for Music and Medicine)に採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調にCymisとKinentを用いたシステムの改良が進展し、音楽療法において実践的に適用することにより実証的なデータが得られ、平成30年度に行われる国際学会への成果へとつながったことから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
Kinectが販売中止になったため、代替となる方法を考案する必要がある。また従来の個人による演奏グループによるアンサンブルを可能とするような演奏システムの開発、ならびに楽譜のデータ作成を進めることが当面の課題である。
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Causes of Carryover |
使用予定だったKinect販売中止に伴う研究計画の修正にともない、物品の購入計画を変更した。 また、29年度に予定していた学会発表を、30年度の国際学会へと持ち越すことにより、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)