2019 Fiscal Year Research-status Report
ICT(情報通信技術)を活用した障害児のための音楽療法
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17K04960
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
一ノ瀬 智子 武庫川女子大学, 音楽学部, 教授 (80388800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 竜平 摂南大学, 理工学部, 教授 (90294199)
竹原 直美 武庫川女子大学, 音楽学部, 助教 (90707324) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 音楽療法 / ICT / 障害児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達障害児および身体障害児のために他者とのコミュニケーションおよび身体機能向上の促進を目的とした音楽療法のためのプログラムを開発することを目的としている。 2019年度は、主に重度の身体障がい児を対象とした音楽療法において、バリアフリー電子楽器Cymis(Cyber Musical Instruments with Score)を適用したプロセスおよび成果を事例研究としてまとめ、情報処理学会アクセシビリティ研究会(IPSJ SIG AAC)第10回研究会にて発表した。その中で、対象児個々の目標に合わせた入力デバイス(加速度センサー、スイッチ、発声促進器、タッチパネル)の使用により音楽演奏が可能になり、長期にわたって音楽療法で Cymis が活用された事例を示した。 さらに、Cymisと簡易型モーションキャプチャ装置である Kinect(Microsoft 社)を用いて構築した演奏システムを用いて健常成人を用いた予備的実験を行い、楽曲の演奏が可能であることを同研究会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バリアフリー電子楽器Cymis演奏において、個々の障害児のニーズや能力に合わせて、加速度センサー、スイッチ、発声促進器、タッチパネル等の入力デバイスを適用し、長期にわたる音楽療法の実践への適用可能性を明らかにできたことから、おおむね順調に進捗していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
複数名で演奏する合奏が可能となるシステムの開発と楽譜データの作成、および音楽療法の実践におけるより良い適用方法について検討することが、継続的な課題である。
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Causes of Carryover |
特定の障害児にICTを用いたバリアフリー電子楽器を適用することにより臨床研究を行う予定で対象児に合わせたデバイスの開発を進めていたが、対象児の成長、発達に合わせて、負担のないように無理なく導入するために、想定よりも時間を要している。そのため対象児の変更も視野に入れつつ、計画を見直している状況である。
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Research Products
(2 results)