2017 Fiscal Year Research-status Report
特別支援教育に携わる教員へのレジリエンスプログラム開発
Project/Area Number |
17K04961
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中塚 志麻 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (10595490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶 正義 関西国際大学, 人間科学部, 准教授 (00623563)
高田 哲 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10216658)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | レジリエンス / 特別支援教育 / 教員養成教育 / ストレス / 教員研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神的回復力であるレジリエンス機能に注目し、特別支援教育に携る教員を対象とした教員養成教育、教員研修に関する実践的な介入研究である。本年度は、1)レジリエンスプログラム開発 2)特別支援教育に携る教員のレジリエンスの特徴に関する調査 3)尺度の開発 を計画した。 まず、レジリエンスのプログラム開発では、研究フィールドとなる特別支援学校と連携・調整を行い、30年度より本格的な研究が実施できるように準備を重ねた。また、今後、子ども園の教員や障害を有する子どもの保護者を対象とした研究に展開させることも勘案し、子ども園や親の会等関係機関との連携・調整を実施した。プログラムワークの実施に関しては、平成30年3月に呼吸法の研修プログラムを特別支援学校で実施した(参加人数24名)。精神的安定に関する研修効果のアンケートでは、21人から期待以上または期待通りであったという回答を得た。また、本プログラムのワークブックとして、2018年度版レジリエンスダイアリーを200部作成し、研究対象者を有する関係機関に配布した。 次に特別支援教育に携る教員のレジリエンスの特徴に関する調査では、フォーカスグループインタヴューを用いて実施する予定であり、倫理理委員会申請済である。 また、尺度開発に関しては、SECRS(Special Education career Resilience scale )の日本語版作成のため、forward translation(日本語版試訳の作成)を実施し、現段階での項目内容を研究協力者と協議した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
特別支援教育に携る教員のレジリエンスの特徴に関する調査に関して、当初は個別の半構造化面接を実施する予定であったが、より効果的な方法と思われるフォーカスグループインタヴューを採用した。そのため、対象グループの確保に時間を有し、研究の進捗はやや遅れていると判断した。次年度は、対象グループと連絡・調整を行い、最優先で本調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
第二段階、第三段階の実施である。平成30年度は、特別支援教育の携わる教員のレジリエンスの特徴の調査をフォーカスグループインタビュー法を用いて実施する(8月予定)。またレジリエンスプログラム研修Ⅱ動作法、Ⅲスヌーズレンワークも8月下旬に実施する予定である。プログラム開発と並行して、日本語版SECRS(Special Education career resilience scale)の開発を実施する。日本語版SECRSをback translationし、日本語版作成の際の文化的相違等を検討、協議し、試案を作成に調査を実施する。平成31年度は、30年度の結果を踏まえ、レジリエンスプログラムの実施と評価を中心に行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
本研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行した。そのため当初の予定額と実際の執行額は 異なったが、研究計画に変更はない。次年度も、前年度の研究費も含め、当初の計画を進め ていく予定である。
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