2017 Fiscal Year Research-status Report
発達障がい学生の実習総合スキル習得に向けたアセスメント・支援統合ツールの開発
Project/Area Number |
17K04963
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
松山 光生 九州保健福祉大学, 保健科学部, 准教授 (90389586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸高 翼 九州保健福祉大学, 保健科学部, 講師 (00465791)
太田 栄次 九州保健福祉大学, 保健科学部, 講師 (30421340)
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
藤田 和弘 九州保健福祉大学, その他部局等, 教授 (90015876)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発達障がい学生 / アセスメント・支援統合ツール / 臨地実習 / 実習総合スキル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発達障がい学生を対象に、アセスメント・支援統合ツールを活用して有効性を検討する。この目的を達成するため、全体の計画として、既に作成したアセスメントツールに加え、アセスメント結果を支援に連動させるため、支援ツールとして、①自己理解シートと②課題解決シートを新たに作成し、教育実践で活用し有効性を検証する。29年度は、これまでの実践で使用してきた教材や関連資料を発展させ、両シートを作成する。また、要支援学生の選出と特性の理解のため、自己困難認知尺度とKABC-Ⅱを実施する計画であった。 今年度の成果として、支援ツールである自己理解シートを作成した。その上で、研究代表者らが所属する学科の1年生全員に対して、自己困難認知尺度を実施して要支援学生の選出した。要支援学生に対してKABC-Ⅱを活用して、その認知特性を把握した。定期試験の1ヶ月前(1年次7月)の面接時に自己理解シートを提示し、フィードバックした。なお、自己理解シートにはKABC-Ⅱの結果に基づいて、①各尺度の標準得点とその意味、②検査の誤答分析、②試験勉強の手かがりを平易な表現で記載した。これらに関する実践報告は、①学内の委員会、学園の学術コンファレンス、②学会発表2報、③学術雑誌に1編投稿した。 しかしながら、支援ツールのひとつである課題解決シートの作成には十分に取り組めず、30年度に取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
支援ツールである自己理解シートを作成した。その上で、研究代表者らが所属する学科の1年生全員に対して、自己困難認知尺度を実施して要支援学生の選出した。要支援学生に対してKABC-Ⅱを活用して、その認知特性を把握した。この2点から、研究計画は概ね遂行できた。しかし、支援ツールのひとつである課題解決シートの作成には十分に取り組めなかった。 この理由として、関連資料の収集はできたものの、実習担当教員との研究打ち合わせが十分開催できなかったことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、研究分担者とより綿密な連携を図り、実用的な課題解決シートを完成させていく。それと同時に、引き続き、要支援学生にKABC-Ⅱの結果をフィードバックし、自己理解を深めるためシートを活用する。その後、実習総合スキルの向上に向けて、課題解決シートを活用し自主的な解決を促す教育実践を行う。
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Causes of Carryover |
本年度、当該学科1年生の入学者が少なく、データ入力を研究代表者自身で行ったため、人件費の必要性が生じなかった。また、KABC-Ⅱの検査道具を購入する予定であったが、要支援学生が少なったため、学科所有の道具を使用した。 本年度はKABC-Ⅱの検査道具を購入し、研究代表者や研究分担者の情報収集のための旅費や資料の購入に当てる予定である。
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Research Products
(2 results)