2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development and application of organic n-type dopant using novel lithium-containing fullerene
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17K04970
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 洋史 東北大学, 理学研究科, 客員研究者 (70518258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 豊 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00334243)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フラーレン / 内包フラーレン / 有機半導体 / ドーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の最も大きな成果は,化学還元によるLi@C60中性体合成法開発と,それを用いた有機ペロブスカイト太陽電池素子開発である.成果をそれぞれ,論文として投稿・発表することができた. Li@C60中性体化学還元法は,それまで電気化学的な還元によりのみ得られていたLi@C60中性体を,化学的な一電子還元剤を用いる還元により得る方法であり,合成に要する時間および一度に合成できる量が飛躍的に向上した.この方法で重要な点は,一電子還元のみを選択的に行う還元剤(デカメチルフェロセン)の選定,反応前後での溶解度差を利用した単離を行うためのLi+@C60塩と溶媒の選択,の二点である.この方法が開発されたことにより,それまで困難であったLi@C60中性体それ自体の物性評価や素子応用への適用が容易になった. 前段の方法で得られたLi@C60中性体を用いて,有機ペロブスカイト太陽電池の電子輸送層への適用を行った.それまでも用いられていたC60フラーレンのみを用いた電子輸送層は,フェルミ準位のマッチングや電荷輸送能が不十分であった.このC60層に,外形が全く等しく電子を一つだけ多く持つLi@C60中性体を%のオーダーで混入することにより,そのドーピング効果により性能を向上させることができた.性能の向上はLi@C60/C60比が1%の場合が最も高かった(変換効率8.18%, C60のみの膜では4.67%).それ以上のドーピングでは余分なLi@C60の凝集のために性能が劣化したことから,このような影響の抑制が今後の課題である. それ以外の成果としては,カーボンナノチューブを裏面電極として用いたペロブスカイト太陽電池へのLi+@C60塩適用やその他太陽電池向け材料に関する研究があった.最終的に本年度には,査読ありの英文論文で5報の報告を行うことができた.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Li@C60 Endohedral Fullerene as Supraatomic Dopant for C60 Electron-transporting Layer Promoting Efficiency of Perovskite Solar Cells2019
Author(s)
Hiroshi Ueno, Il Jeon, Hao-sheng Lin, Abhishek Thote, Takafumi Nakagawa, Hiroshi Okada, Seiichiro Izawa, Masahiro Hiramoto, Hirofumi Daiguji, Shigeo Maruyama, Yutaka Matsuo
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Journal Title
Chem. Commun.
Volume: 55
Pages: 11837,11839
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Controlled Redox of Lithium-ion Endohedral Fullerene for Efficient and Stable Metal Electrode-Free Perovskite Solar Cells2019
Author(s)
Il Jeon, Ahmed Shawky, Hao-Sheng Lin, Seungju Seo, Hiroshi Okada, Jin-Wook Lee, Amrita Pal, Shaun Tan, Anton Anisimov, Esko I. Kauppinen, Yang Yang, Sergei Manzhos, Shigeo Maruyama, Yutaka Matsuo
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 141
Pages: 16553,16558
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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