2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on manganese-oxide cluster composites with the aim of one molecule water splitting
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17K04977
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| Research Institution | Genesis Research Institute, Inc. |
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Principal Investigator |
早川 鉄一郎 株式会社コンポン研究所, 研究部, 研究員 (90557745)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | クラスター / 水分解反応 / 酸化マンガン / 酸化セリウム / X線吸収分光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
我々は、酸化Mnクラスターによる水分子活性化と酸化Ceクラスターの酸素貯蔵機能を利用して、両者の複合化クラスターによる新しい水分解反応機構を提案した。本研究の目的はクラスターの電子状態や水分子との反応性を調べて、提案した反応機構を検証し、水分解触媒の設計指針を得ることである。この反応機構においては「酸化Mnクラスターでの水分子活性化で得られた酸素原子を酸化Ceに貯蔵し、酸化Mnクラスターを水分子活性化が可能な状態に保つこと」すなわち「酸化Ceへの優先的な酸素貯蔵とMnの酸化抑制」が重要かつ検証を要する過程である。
平成29年度には複合化していない酸化Mnクラスターを生成し、X線吸収分光測定を実施した。得られたスペクトルから、酸化Mnクラスターではクラスター中の酸素原子数の増加とともにMnの酸化が進むことが分かった。続けて酸化Ceと複合化した酸化Mnクラスターの生成法を開発し、平成30年度にはサイズの小さい複合化クラスターを対象とした測定を開始した。さらに令和元年度には、当初の目的であるマンガン4原子を含む複合化クラスターを対象としてX線吸収分光測定を実施した。その結果、酸化Mn－酸化Ce複合化クラスターにおいてクラスター中の酸素原子数が増加すると、Ceが優先的に酸化され、その後でMnが酸化されることが判明した。すなわち酸化Ceとの複合化の効果として、Ceが酸素を貯蔵することによりMnの酸化を抑制していることが分かった。
以上のように「酸化Ceへの優先的な酸素貯蔵とMnの酸化抑制」が見られたことは、提案した水分解反応機構の実現可能性を示しており、本研究の目的はほぼ達成されたと言える。さらに「酸化Ceとの複合化クラスターにおける酸化抑制」をCuにおいても確認し、本研究の知見がMnに限らず一般化できる可能性を見出した。
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Research Products
(4 results)
