2017 Fiscal Year Research-status Report
Nanofabrication on glass substrates exploiting metal nanoparticles
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17K05005
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 修一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70208445)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 金ナノ粒子 / レーザー加工 / 連続波レーザー / エッチング剤 / アルカリ溶液 |
Outline of Annual Research Achievements |
レーザー加工技術により板厚約100μmのカバーガラスに高密度に直径20~100 nmの貫通穴を開けることをめざして研究した。連続波(CW)レーザーを用いる点、アルアリエッチング剤を共存させながら金ナノ粒子の加熱と基板への熱伝導を利用して加工穴をあける点に本研究の特徴がある。エッチング剤として水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAOH)および水酸化カリウム(KOH)を用い、波長532 nmまたは488nmのCWレーザーを3-5mW程度の強度で顕微鏡の60倍対物レンズで絞って入紙させるとにより、金ナノ粒子がガラス基板に埋め込まれることが分かった。走査型電子顕微鏡(SEM)によるガラス基板表面の加工穴の観察に加えて、集束イオンビーム(FIB)を用いた断面観察にも挑戦し、100%ではないが断面観察にも成功した。形成された穴の深さを求めるため、FIBによりガラスの上面からの切削を行い、加工時間と深さの関係を調べた。加工穴の深さは当初1μmであった。この理由としては、加工が進むと金ナノ粒子がガラスに埋包され、このため対物レンズの焦点とずれて加熱がうまくいかなくなると考えた。この対策としては、被写界深度の大きい(倍率の低い)対物レンズを用いる、および、対物レンズの焦点位置を加工の進行とともに深くしていく、の2点が考えられた。前者はあまりうまくいかなかった。しかし、後者の方法で100倍対物レンズを用いて手動で加工に進行に合わせて焦点位置を動かしたところ、加工穴が深くなることが分かった。今後は後者に重点を置き、ピエゾステージを使って焦点を連続的に深くすることに挑戦する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レーザー強度、エッチング剤の濃度などの基本技術に関するパラメータを確立した。 断面観察により確かに加工穴が存在することを確証した。 上面からの切磋法により、加工穴の深さを測定できるようになった。 手動で加工に進行に合わせて焦点位置を動かしたところ、加工穴が深くなることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
加工の進行にあわせて焦点位置を動かすことにより加工穴が深くなることが分かったため、ピエゾステージを使って焦点を連続的に深くすることに挑戦する。 一度に多重穴を作製するために、ガラス基板上に金ナノ構造を作製し、これにエッチング剤存在下でレーザー照射して一度に複数の穴をあける。この際、対物レンズの倍率によって、高倍率ほど、照射領域が狭まる、低倍率程レーザー強度が下がる等の問題点があり、適切な照射条件を探索する。
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Causes of Carryover |
3月に納品された物品があり、これの支払いが完了してないが、4月に支払いが完了する予定である。また、6月にフランスで国際学会がありそこでの成果発表のための旅費を次年度分と合わせて使用予定である。
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Research Products
(3 results)