2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K05092
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
諸橋 功 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 主任研究員 (40470059)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | テラヘルツ / 光コム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、電気光学サンプリング(EOS)法を用いたテラヘルツ信号源の周波数安定化を目標としている。本年度は、テラヘルツ帯信号源デバイスの周波数安定化の実証を行い、100GHz帯で動作するGunn発振器の周波数安定化を達成した。 本実証実験では、昨年度に構築した空間光学系EOSシステムを用いた。昨年度に得られた知見から、電気光学結晶には高い検出効率が得られるZnTe結晶を用いた。さらに検出感度を向上させるため、周期分極反転LiNbO3結晶を用いて光コム発生器から出力される光コムの波長を1550nmから775nm(倍波)に変換し、それをプローブ光として用いた。一方、バランス検出器には80MHzの帯域を有する検出器を用い、テラヘルツ信号源の周波数安定化に必要な帯域を確保した。 周波数安定化を実証するためのテラヘルツ信号源には100GHz帯Gunn発振器を用いた。Gunn発振器から出力されたテラヘルツ信号をEOSシステムに入力し、ZnTe結晶上で光コムと重ね合せた。光コムの周波数間隔は、テラヘルツ信号とのビート信号が70MHz付近に観測されるように調整した。観測されたテラヘルツ信号のスペクトルは、フリーランニング状態で数100kHz程度の線幅を持っており、信号対雑音比(SNR)は10dB程度であった。EOSシステムから出力された信号をエラー信号として位相同期回路に入力し、Gunn発振器にフィードバックすることにより、信号源の周波数安定化を図った。その結果、Gunn発振器の周波数安定化に成功し、テラヘルツ信号の線幅は1Hzに狭窄化された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、テラヘルツ帯信号源の周波数安定化の実証を目標としており、100GHz帯で動作するGunn発振器の周波数安定化を実証したことから、計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究計画通り、テラヘルツ波プローブを用いたテラヘルツ波の検出に関する実験を行い、テラヘルツ検出システムの小型化に向けた研究を行う。ここでは主に、100GHz帯および600GHz帯信号の検出を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画で計上していた“電気光学プローブ”は、既存物品を使用できることが明らかとなり、その際に必要となる消耗品のみを調達したことから、次年度使用額が生じた。次年度は当初計画通り、テラヘルツ検出システムの小型化のための消耗品(高周波部品、光ファイバー部品等)の調達に使用する。
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Research Products
(5 results)