2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on X-ray laser in laser produced plasma of solid rare gas
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17K05122
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| Research Institution | University of Hyogo |
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Principal Investigator |
天野 壮 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 助教 (50271200)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | X線レーザー / レーザープラズマ / VUV / 固体アルゴン / 空間時間制御 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
固体アルゴンターゲットによるレーザープラズマX線源を発展させたテーブルトップ型の連続繰り返し軟X線（VUV）レーザーを目指して、その可能性を研究している。電子再結合励起X線レーザーにおいては、そのプラズマを急激に冷却して強い再結合状態にして反転分布を作る必要があり、そのためにプラズマを空間的・時間的に制御して冷却する方法を探っている。
空間制御法については、これまで石英ガラスや穴あき銅板によるタンパーを用いる方法を探ってきたが、なかなか思うように上手くプラズマを閉じ込める事ができず急激な冷却効果を上げることが出来ていない。そこで新たに、ターゲットを溝構造にする方法を思いついた。これは生成されたアルゴンプラズマをまた対面する固体アルゴンターゲットに衝突させて急激な冷却を得ようとするアイディアである。そのためターゲットをV溝構造にする必要があり、それを達成するためのターゲット供給装置の改良を行った。これを用いた検証は次年度に行う。
時間制御法については、プラズマを急速冷却させるための高速立ち下がりレーザーパルス生成法を研究した。計画時に考えていた誘導ブリリアン散乱法やプラズマシャッタ法を試したが、用いた市販のQスイッチナノ秒レーザーが縦マルチモードであるためナノ秒以下の立ち下がりが得られず単一縦モードにする必要が出てきた。そのため、計画時にあった様に既存のレーザーシステムを改良してピコ秒レーザーシステムを開発すると共に、同時に単一縦モードナノ秒レーザーが出せるシステムを開発することにした。しかし、ここでベースとなる既存のシステムの老朽化が想像以上に進んでおり、故障部品が多数あることが明らかになった。費用対効果が見込めないため、新レーザーシステムの開発は一時中断して計画の再検討を進めている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ取得用に用いていた市販のQスイッチNd:YAGレーザーが前年度に引き続き、別の箇所が故障して、修理のため一ヶ月以上ロスタイムが生じてしまった。
またこれとは別に、既存のレーザーシステムを改修して新システムを開発する予定であったが、思いのほか劣化箇所が多く手間取り、これに費やした時間がロスになってしまった。結果としてまだレーザーシステムの改修は終わっておらず、遅延の原因となった。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでに準備した溝構造ターゲットによる空間制御法を検証し、急激なプラズマ冷却により軟X線量（VUV）が増加することを実証する。本実験では従来から使用している市販のQスイッチナノ秒レーザーを用いる。また、その時着目するX線波長は従来の50nm帯以外にも範囲を広げて探査する。
時間制御法に用いる短パルス（或いは高速立ち下がり）で高ピークパワーレーザーについては、既存のシステムを改良する方法を改めて検討し直す。また別のピコ秒あるいはフェムト秒パルスレーザーの導入を検討して行く。
そして最も有効と思われる方法により、レーザービームを線集光してX線増強度を調べ、プラズマ冷却法によるX線レーザー実現の可能性を探って行く。
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| Causes of Carryover |
計画時に想定していた既存のレーザーシステムを改修して新システムを構築する予定であったが、それを計画変更により中断したため遅れて、そのための予算が浮いた。これらの予算は、変更後のレーザーシステム改修及び新規のアイディアである溝型ターゲット実験に充当する。
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