2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the algebraic study of graphs
Project/Area Number |
17K05156
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 太初 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (50466546)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アソシエーションスキーム / 距離正則グラフ / Terwilliger 代数 / グラフのスペクトル |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 坂内英一氏・悦子氏及び上海理工大学の Yan Zhu 氏と共同で、超立方体上の所謂相対 t-デザインに関する研究を行った。特に、ブロックのサイズが2種類かつタイトな場合について、1変数超幾何直交多項式である Hahn 多項式と Hermite 多項式の零点の性質及びある種の数論的結果を援用して、そのような例が「ほとんど存在しない」ことを示唆する定理を証明した。これはタイト t-デザインの非存在に関する1977年の坂内による結果の (不完全な) 拡張であり、この成果について国際・国内1件ずつの口頭発表を行い、現在最終校正の段階にある共著論文を近日中に投稿予定である。
2. 私の学生の Tao Wang 氏と共同で、2005年に Van Dam・Koolen により発見された非常に特異な距離正則グラフである捻れ Grassmann グラフの Terwilliger 代数の既約加群の研究を行い、「thin」の場合について、非常に簡明なアプローチを見出すことに成功した。これは従来の Grassmann グラフの Terwilliger 代数に「近い」状況にある意味で帰着させるものであり、今後速やかに計算を終え、数ヶ月中に共著論文を完成させる予定である。
3. K. N. Toosi 大学の Masoumeh Koohestani 氏と共同で、所謂古典的パラメータを持つ距離正則グラフについて、隣接代数の変形真空状態の極限に関する研究を行った。尾畑・洞による量子中心極限定理を用いて、極限の場合分けを古典的パラメータの観点から統一的に記述した。今後東北大学の尾畑伸明氏と3名でさらに研究を進め、共著論文としてまとめる計画である。
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Research Products
(7 results)