2022 Fiscal Year Annual Research Report
Compactification of the moduli of abelian varieties over an integer ring
Project/Area Number |
17K05188
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 郁 北海道大学, 理学研究院, 名誉教授 (50022687)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アーベル多様体 / モジュライ / コンパクト化 / アーベル多様体の退化 / ネロン・モデル / ネロン・モデルのコンパクト化 / ボロノイ多面体 |
Outline of Annual Research Achievements |
アーベル多様体のモジュライのコンパクト化に関連して、この1年間はネロン・モデルのコンパクト化の研究に集中して取り組んだ。共著論文原稿は22年1月に一旦完成して投稿したが、付帯条件の存在するため掲載を認めるには不十分な成果である、との評を得たので、その点など改良に努めた。その後の研究で付帯条件は不要となり、ほぼ最終的な改良を得た、すなわち、剰余体の標数への制限はなくなり、また、モデルの一意性も証明できた。論文は前半と後半の2部に分け、前半部分は完全退化の場合を扱い、後半は部分退化の場合を扱う。前半は共著として完成しており、後半は筆者の単著とし現在執筆中である。完備離散付値環上のアーベル多様体$G_eta$に対してネロン・モデルが一意に定まることはよく知られている。研究期間に著しく進展したのは、このネロン・モデル$\cG$ のコンパクト化である。主要結果は以下のとおりである:$\cG$が半安定ならば、$\cG$のコンパクト化$(P,\cN)$で次の性質(i)-(iii)を持つものがただ一つ存在する:(i) 偏極が3次的 (ii) Cohen-Macaulayスキームで、(iii) $P\setminus\cG$が余次元2。前半部分で、完全退化の場合に退化データを構成し、Mumfordの構成方法を適用してコンパクト化を構成、Voronoi 多面体によってコンパクト化の具体的な記述を与えた。後半部分では、部分退化の場合に退化データを構成し、Mumfordの構成方法を適用する。この部分の議論は、従来のFaltingsらの研究を深化させることができたように思う。後半の本質的に重要な部分は完成しているが、証明と構成の細部、および関連する結果の完成にもうしばらく時間を要する。
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Research Products
(2 results)