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2017 Fiscal Year Research-status Report

Conformal field theory and quantum group

Research Project

Project/Area Number 17K05194
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

土屋 昭博  東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員上級科学研究員 (90022673)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords拡大W代数 / Felder complex / screening 作用素 / 自由ば表示
Outline of Annual Research Achievements

平成29年度は名古屋大学松本拓也氏, 東京都市大学橋本義武氏と共同でパラメータが(p-, p+)(ただしp-, p+は2以上の互いに素な正の整数)を持つA1型拡大W代数の構成とその頂点作用素代数の構造解析を行った。この拡大W代数の構成は、数年前にS.Wood氏と共同で行い、すでに国際数学雑誌に公表されている。しかし、この論文では最も重要な論点であったFrobnus作用素と呼ばれている作用素E, Fの構成が非常に困難なものとなっており、得られた結果を使いW代数の表現論fusion tensor積の決定等、先に進むのが困難であった。
平成29年度は、このE, Fの構成を明確にする事、及びH=[E, F]とおくとき、{E, F, H}が半単純リー環sl2(C)を生成することなどの理論展開を行った。方法は、上記S. Wood氏との共同の仕事と同じでVirasoro代数の自由場表示を用いた。Virasoro Fock加群に関するFelderのSemi-infinite double complexを調べる事だった。
論点は、Virasoro Fock moduleのSocle filtrationを用いてFelder のSemi-infinite double complexにfiltrationを導入し、そのGaraded complexを安定Felder complexと呼んだ。この安定Felder complexの各成分は、中心電荷がB.P.Z.極小係列の値を持つSemi-simple Virasoro moduleとなる。
更に、2つの微分d+, d-は、Graded degreeがマイナス1となる。ここでd+, d-の共役作用素d+*, d-*をVirasoro Fock moduleとVirasoroまつわり作用素d+, d-のMarginal defomationを考え、その1階微分係数としてd+*, d-*を定義する。実際にはもう少し工夫を要するが、ここではそれは省略する。E=d+d+* + d+*d+, F=d-d-* + d-*d-とおくと、これがS.Wood氏との共同論文で導入したFrobnus作用素そのものであることが分かる。H=[E, F]とおくと{E, F, H}は単純リー環sl2(C)を生成することが分かる。この事により、A1型W代数と、その上へのsl2(C)の簡明な定義づけが出来た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成29年度に行ったことは、安定Felder complexの概念を使うことにより、核A1型拡大W代数の構成、その構造解析、及び拡大W代数へのsl2(C)の作用が非常に解明な事として確立したことである。
最も重要なことは、安定Felder complexでの元来存在していたgraded degreeマイナス1の微分に加えてmagical deferlationの1次微分係数としてgraded degreeからの微分を作ることが出来、E, Fをその微分を使って定義すると、E, Fはsl2(C)を生成することであった。H=[E, F]とおくと、{E, F, H}はA1型拡大W代数の頂点作用素代数としてのderivationを与えることが分かる。
この結果は、平成30年3月の数学会において15分講演として発表した。また、本論文を作成中である。

Strategy for Future Research Activity

A1型拡大W代数の構成とsl2(C)のV.O.A.としての作用が確立した事。また、拡大W代数のsl2(C)作用付き表現空間として安定Felder complexの構造が定まった事。また、安定Felder complexはB.P.Z.双対性を持っており、A1型拡大頂点作用素及びsl2(C)の作用はこのB.P.Z. drahtyと両立して作用する。このことを使って、A1型頂点作用素及びsl2(C)に関するbimodules空間にFusion tensor積を導入する。最も重要なことは、このbraded category内でのrigid objectsを取り出すこと、rigid objectsよりなるbraded monoidal categoryの構造を解析し、その中に1の巾根の有限次元量子群とそのLustigの拡大量子群が隠れていることを明らかにすることである。この事実は共形場理論と1の巾根の量子群に関するKazdan-Lustig対応と呼ばれている。実は、パラメーター (p+, p-)=(p-1), p>1の場合、A1型拡大W代数はtriplet W代数と呼ばれることがある。この場合はすでに永友-土屋の論文で発表しており、上のことはすでに証明を行なっている。また、このtriplet W代数におけるrigid objectsの決定は、すでにS.Wood氏と共同で研究しており、これも国際数学専門雑誌に発表済みである。
平成29年度に我々が得た結果は、上記の次の段階への進展に十分役立つことであると考える。平成30年度、平成31年度はこれらの問題に専念する。共同研究者の名古屋大学の松本拓也氏と共同で行う。

Causes of Carryover

消耗品として購入を予定していた英文数学専門書の納品が遅れたため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Extended W algebra of sl2 type at positive rational level and its representations2017

    • Author(s)
      Akihiro Tsuchiya
    • Journal Title

      RIMS kokyuroku bessatsu

      Volume: B62 Pages: 1-52

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 共形場理論と量子群2018

    • Author(s)
      土屋昭博
    • Organizer
      日本数学会(2018年3月)

URL: 

Published: 2018-12-17  

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