2019 Fiscal Year Research-status Report
トロピカル幾何を軸とする代数多様体と特異点の総合的研究および工学への応用
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17K05206
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小林 正典 首都大学東京, 理学研究科, 准教授 (60234845)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | トロピカル幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
【トロピカル幾何の基礎】トロピカル幾何で使える概型理論に関して,前年度までにわかっていた付点モノイドを基礎とすると値の点により多様体と射が作れることを踏まえて引き続き研究した.引き続き,首都大学東京や東北大学で行った講義をもとに,まとまった文献がない付点モノイドによる原稿を書き進めた.2月12日から2月24日までマンハイム大学に滞在し,議論を行うことで理解を深めた. 【トロピカル幾何の発展】8月10日から8月13日まで東京大学玉原国際セミナーハウスで研究集会「代数幾何学サマースクール2019」(テーマ:熱帯曲線・曲面の幾何)を共催し,主として代数曲線のブリル・ネーター理論の古典・トロピカル同時証明の論文紹介を行いつつ,若手を中心とした研究者との情報交換に大いに努めた. 【トロピカル幾何の応用】工程計画問題への応用について,最短完了時間のニュートン多面体から元のネットワークの情報を引き出す研究を継続した.9月に特異点セミナーにおいて「トロピカル幾何と,その代数幾何等への応用について」という題で講演を行った. 【その他】名古屋大学で6月に行われた代数幾何の研究集会において,研究代表者が参加できなかったため,真瀬真樹子氏に情報収集を依頼した.10月には代数幾何全般の最新知識を得て議論するため城崎代数幾何シンポジウムに参加した.3月には上記の研究を基に,中高生対象の数理の翼セミナーでトロピカル幾何の入門講義を行った.また,iPadを購入した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トロピカル幾何学の研究集会を実施することができた.また海外の研究者と議論することで進展を得た.また,指導する若手が育ってきており,議論の内容が深まってきた.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるため,成果の発表に重点を置いた活動をする予定である.ただし現在コロナウィルスによる影響が読めないため,出張に関して流動的な部分はある.
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