2021 Fiscal Year Research-status Report
トロピカル幾何を軸とする代数多様体と特異点の総合的研究および工学への応用
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17K05206
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小林 正典 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (60234845)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | トロピカル幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主として冪等可換半環上の代数幾何について研究した.前年度までは,F1代数といういわば最小の代数系で概型理論が構築できることから,広い範囲でのトロピカル幾何の基礎付けに興味があったが,冪等可換半環では古くから情報科学など様々な分野で使われていたため,例えば順序との関係がよく知られている.より豊かな幾何学が期待される.例えば,Giansiracusa兄弟によるトロピカル超曲面の基礎付けを与えた論文について,拡張や応用を試み,その中で,主結果の一つの証明に引用されている論文の証明に不明な点があり,検討を重ねた.その中で,関連する概念について大分整理ができた. 筑波大学の山木壱彦氏に東京都立大学に数日間ずつ数回(本科研費による支出はそのうち2回)滞在してもらい,研究打合せ・情報収集を行った.対面での議論は大変有意義であった.また,2月21日・22日に東京都立大学において行われたトロピカル幾何ワークショップの開催を援助した.具体的には,全日程参加して質疑応答をし,教室使用責任者,ZOOMの使用,飲食の世話,参加者との交流等を行った.また,これまで小田切真輔氏との共同研究のためのセミナーであったものを,より発展的に,トロピカル幾何関連の研究者・大学院生数名を加えて継続的な勉強会とした. 情報収集のために代数幾何関連書籍を2冊購入した.古くなっていたノートPCを更新し,幾何模型製作のためにカッティングプロッタを購入した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国際交流を含む研究集会への参加が,期待していたほど回復しなかったため.例えば出張は無条件には認められず,行えなかった.ただその中でも逆に訪問してもらうことで,ごくごく少人数では対面での議論を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインでの勉強会を継続する一方で,1,2名程度の少人数の対面での議論を行えるようにメールでのやりとりをしながら準備をしている.海外からも訪問者を数名予定している.ただしビザが発給されるか条件が加わったために不明であることや,入国可能人数の制限がある,といった問題があり,実現するかは残念ながら現時点でも不透明である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍による出張制限が解除されず,予定していた学会出張がすべてなくなったことが最大の理由である.次年度は本学に訪問していただくことを予定しており,その旅費として,また必要な文献整備に用いる予定である.
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