2018 Fiscal Year Research-status Report
Characterization of polynomials which satisfy local functional equations
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17K05209
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
小木曽 岳義 城西大学, 理学部, 教授 (20282296)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 概均質ベクトル空間 / homaloidal polynomial / ゼータ関数 / Legendre変換 / 極化 / Cluster代数 / F-多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
局所関数等式を満たす多項式のペアの特徴づけを目指して研究してきたが、以下の2つの方向で研究アプローチをした。(1)裏返し変換で局所関数等式の存在性とそのガンマ行列の形が明示的にわかるが、その裏返し変換と関係する数学的対象に手を広げて考察した。これは、Cluster代数のF-多項式についての研究であり、2018年に和久井道久氏とConway-Coxeter friezeから直接それに付随する絡み目のKauffman bracket多項式を計算するレシピを与えたが、その手法が一般のA型Cluster代数のF-多項式を計算する方法につながり、多くのF-多項式を計算することができ、それらの多くの例からhomaloidal多項式の持つ性質とよく似た性質をいくつか発見した。この発見は、局所関数等式を満たす多項式のペアを見つける研究にとどまらず、双曲幾何学や量子トポロジーへの応用があることが最近、寺嶋郁二氏らによって指摘された。(2)従来正則概均質ベクトル空間の基本相対不変式とその双対空間の基本相対不変式のペアは局所関数等式を満たすが、最近申請者と佐藤文広氏の研究で、必ずしも正則概均質ベクトル空間でなくとも局所関数等式を満たすClifford quartic formという4次式のペアが得られており、その極化も非概均質ベクトル空間であることが示されており、Kyushu Journal of mathematicsに掲載されたが、その中でまだ未解決である問題として、極化とLegenre変換との交換関係を明らかにする研究をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
局所関数等式を満たすペアを特徴付ける研究を続けているが、上記の「研究業績の概要」にあるように、2つの異なるアプローチからの研究がある程度進んでおり、研究発表や研究論文も執筆できている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の「研究業績の概要」に書いた研究アプローチ(1)について、今いろいろな研究データがそろいつつあり、研究が進んでいるので、それをある程度まとめて、論文を書くことを計画しいる。またその研究成果を学会等で発表し、質疑応答などを通して、新たな方向性も模索していく。特に得られたF多項式がcodeと関係しており符号理論や有限群論からのアプローチも考えていく。 また余裕があれば、アプローチ(2)についても、未解決問題を解決することを中心に挑戦していく。これについては、さらに多くの計算データをそろえ必要があり、射影幾何学からくるhomaloidal多項式やquiverの表現論からくる概均質ベクトル空間を調べていく。
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Causes of Carryover |
2018年度は大学の授業や会議等で、国際研究集会出席に制限がかかるなどしたため、2019年度に繰り越さなくてはいけない状況でした。
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