2022 Fiscal Year Annual Research Report
Characterization of polynomials which satisfy local functional equations
Project/Area Number |
17K05209
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
小木曽 岳義 城西大学, 理学部, 教授 (20282296)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 局所関数等式 / 概均質ベクトル空間 / 裏返し変換 / Clifford quartic form / クラスター代数 / F-多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
局所関数等式を満たす多項式のペアを見つけることは整数論、表現論双方の分野にとって大変重要である. 佐藤幹夫氏によって創始された概均質ベクトル空間の理論により, 正則概均質ベクトル空間の基本相対不変式Pとその双対空間の対応する多項式Qのペア(P,Q)が局所関数等式を満たすことが知られており, 正則概均質ベクトル空間を見つけ, その相対不変式を明示的に構成することが, 局所関数等式を見つける一つの有力な手段である.一方, 報告者の小木曽と佐藤文広氏との共同研究により, 概均質ベクトル空間の相対不変式ではないにも関わらず局所関数等式を満たす多項式の無限系列としてClifford Quartic Formsという空間を導入し, それを分類した .報告者(小木曽)は, 概均質,非概均質双方で局所関数等式をを満たす多項式のペアを見つける研究を行ってきた。研究の方向性としては既知の局所関数等式を満たす多項式のペアから, 多項式やその多項式が住む空間に変換を施すことで新しい局所関数等式を満たす多項式のペアが得られる(戦略1), 多項式からスタートして, その多項式が局所関数等式を満たす多項式かどうかを判定する(戦略2)という2種類の戦略に従って研究をおし進めた.特に最終年度は戦略2の方向性の研究として, 係数付きクラスター代数のF-多項式の斉次部分の概均質性を調べた.戦略1に関係する研究としては裏返し変換により概均質性が保たれるが,その裏返し変換の性質を用いてMarkov3数のt-変形という変形に成功し, 一方でクラスター代数や双曲幾何と関連する有理数のq-変形からMarkov3数のq-変形にも成功し, 双方の変形を通して概均質ベクトル空間と双曲幾何により深い関係がないかについて研究した.
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