2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K05222
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
伊藤 仁一 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20193493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 一吉 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80153245)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 測地線 / 最小跡 / 第一共役跡 / 多面体 / 全曲率 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は初年度にあたるが,以前からの最小跡の研究の続きとして5つのテーマをバランスよく発展させるように研究を進めた。 (A)Jacobi の Last statement の一般化は,既に論文にまとめて投稿中であり,査読結果を待っている.内容としては,n+1次元空間内の n 次元楕円面の第1共役跡の特異点は,三つの成分からなり,1つの n+1次元球面と cusp曲線の直積と2つの n-2次元球体と cusp曲線との微分同相である.楕円面が球面に近い場合には第i共役跡(i は2以上 n-2 以下)の構造についてもその特異点集合は二つの成分からなる cuspidal edge で,n-1-i次元球面と i-1次元球体の直積と n-1-i次元球体と i-1次元球面との直積に微分同相である.これは, Jacobiの Last statement と言われ,長く証明がなかった,楕円面の第1共役跡は丁度4つの cusp を持つという定理の拡張に当たっており,興味深い. (B)3次元の最小跡の構造が2次元複体となるリーマン計量の特徴付けを検討した.2次元の最小跡の構造に関しても,以前から得られている結果を論文としてまとめる作業も進めた. (C)球面以外の曲面での距離関数の臨界点の個数評価に関して,ある程度の結果は出来ているが,最終的な論文としてまとめる作業を続けた.結果としては,任意の点を距離関数の臨界点とするような距離関数の出発点の個数評価が出来た.(D)凸でない多面体に関する連続平坦折り畳みに最小跡の構造を使うアイデアをまとめている.(E)グラフの最小跡の定義に関して検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(A)に関してはすでに十分な結果を得て,査読結果を待っている. (C)に関してもそれなりの結果はすでにあるので,それをまとめるのに時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
(B), (D), (E)に関して何らかの発表できるような結果を得るように進める.
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Causes of Carryover |
平成29年9月に所属研究機関を移ったため,引っ越し等の雑務により研究打ち合わせ等の出張が少なくなった. 次年度は今年度できなかった研究打ち合わせ活動を次年度分に上乗せして行う予定である。
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Research Products
(9 results)