2019 Fiscal Year Annual Research Report
Differential geometric research of regular surfaces in a wider sense
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17K05227
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
國分 雅敏 東京電機大学, 工学部, 教授 (50287439)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 微分幾何 / 平均曲率 / 正則性 / 特異点 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては,共著論文「Analytic extension of exceptional constant mean curvature one catenoids in de Sitter 3-space」を出版することができた.3次元 de Sitter 空間におけるカテノイド(種数 0, エンド数 2, 平均曲率一定値 1 をもつ空間的曲面)はいくつかのクラスに分類することができるのだが,そのうちのいくつかは de Sitter 空間内の閉集合にはなっていない.これは曲面に誘導される計量が空間的という制約から,曲面をその制約のもとで可能な限り拡張しようとしても光的計量に近づいたとき「壁」のようなものがあり,それ以上拡張されないことに起因する.しかしながら,計量が空間的という制約を外し,曲面の解析性のみ要請する立場をとることとすると,それらの曲面は光的測地線をはさんで解析的拡張をもち,その拡張された曲面は de Sitter 空間内の特異点付き曲面かつ閉集合となっている.これらのことを上述の論文において示した.不定値の計量をもつ空間内の曲面では,このような現象がしばしば見受けられる. また,進行中の研究と今後の展望については,先に述べた解析的拡張の一般論を構築し,体系的な理論を作り上げることがが挙げられる.本研究課題遂行の一環として,2019年8月5,6日に開催した研究集会「Submanifold theory in a wider sense」においても,いくつかの意見交換等を通じ,研究のシード(種)が得られた.具体的には,曲面が存在する空間を一般の実解析的多様体(現時点で最も広い一般化であろうと考えられるもの)とし.既存の研究成果を手本として理論の構築を試みる.現在,主にそれらに取り組んでいる.
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