2017 Fiscal Year Research-status Report
Knots, Floer homology, and combinatorics
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17K05244
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
KALMAN Tamas 東京工業大学, 理学院, 准教授 (00534041)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 低次元トポロジー / 接触構造 / 結び目不変量 / ハイパーグラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度の主な実績は以下の2点に集約される。 一つ目はLilla Tothmeresz氏との共同研究である。2017年度末までに、われわれは共著論文をほぼ完成させた。Tothmeresz氏との共著論文では、多項式の不変量を定義するために、リボン構造を使ったBernardiの理論を用いて、グラフからハイパーグラフへと拡張した。そして、さらにそれを二部グラフのルート多面体-これはハイパーグラフから自然に作り出されたものであるのだが-、に関するPostnikov氏の画期的な研究へと結び付けた。つまり、Bernardiのプロセスを、ルート多面体の解体を単体としてみなすこととしたのである。これは、私の発明である、いわゆる内的多項式の、新たな、且つよりトポロジー的な定義を生み出すものと考えられるとともに、本研究課題の中心と位置付けられる。 二点目はDaniel Mathews氏との共同研究である。我々は、既に共著論文を仕上げ、それを査読付国際ジャーナルへ投稿済である。このMathews氏との共著論文では、特殊な交代絡み目の標準的ザイファート曲面の補足において、きつい接触構造を数え上げた。これらの幾何学的対象は、低次元トポロジーと代数的組み合わせ論の新たな連結を見つけようとするときに最も関わる概念であり、さらに、両分野にまたがる定理の発見でも役に立つとされる、組み合わせ論的に定義された「ハイパーツリー」と言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同研究が順調に進んでいて、予定通り論文を投稿することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、Khovanov-Rozanskyホモロジー群の計算という目的に向けて、共同研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
コンピューターとプリンターを買う予定でいたけれども、2017年度は古いコンピュータで我慢して新しいものを買わない代わりに、2018年度に在外研究に行くのに合わせて買うことにしたため。
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